国連のミスで南スーダンで抗議集会

2014.3.11


 BBCによれば、南スーダンの首都ジュバ(Juba)で、1,000人以上が国連が反政府派を武装させたと抗議しました。

 金曜日、南スーダン政府は食糧を運搬していると示された国連の輸送隊から武器を押収したと言いました。国連は武器が反政府派に送られることを否定しましたが、武器を道路で運ぶミスを犯したことを認めました。国連は南スーダンに約8,000人の平和維持部隊を置いています。

 1月、南スーダンのサルバ・キール大統領(President Salva Kiir)は、国連が同国で「並行政府」を運営していると非難しました。

 この事件は南スーダンにおける国連の活動に向けられた南スーダン政府の敵意を増やしていると、ジュバにいるジャーナリスト、マディング・ゴア(Mading Ngor)は言います。

 政府高官が演説した集会で、抗議者は国選の南スーダン特別代表、ヒルダ・ジョンソン(Hilda Johnson)の辞任を要求しました。「ヒルダ・ジョンソンを辞めさせろ。立ち去れ」と抗議者は繰り返しました。

 国連広報のアリアン・クエンティア(Ariane Quentier)は、国連高官のチームが火曜日に、事件を南スーダンと合同で調査するために南スーダンに到着すると言いました。国連は空路ではなく、道路で武器を運ぶ際の政府との合意を破ったことを認めました。「間違ったシグナルを送ったことは、とても、とても残念です」。

 武器がユニティ州(Unity State)のベンティーウ(Bentiu)へ運ばれていたときに、政府軍兵士はレイク州(Lakes State)の州都、ランベック(Rumbek)でそれらを押収しました。武器は国連軍に参加するために南スーダンに到着したガーナ軍のためのもので、反政府軍のものではありませんでしたと、国連広報官は言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 国連がミスをしたことは残念ですが、南スーダン政府が国連に退去してもらいたがっている意図が見える事件でもあります。南スーダン政府は、自分たちだけで反政府派を掃討したいと思っているはずです。国際社会の目があると、思い切った弾圧がやりにくいからです。

 現在、日本はジュバに自衛隊を派遣しています。現地部隊が、今回のようなミスをすると、部隊へ危険が迫る可能性もあります。あるいは、国連を追い出そうとする動きが一気に加速する可能性もあります。日本では、派遣隊について、ほとんど報じられることがありません。心配している人は少ないでしょう。しかし、実際には、こうした潜在的な問題があるのです。


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