シリア軍がヤブルードを占領か
BBCによれば、シリア軍はレバノン国境に近い反政府派の拠点、ヤブルード(Yabroud・kmzファイルはこちら)を奪還しました。
シリア軍とヒズボラは数週間にわたり、主要輸送ルートを支配する戦いの一環として、街を包囲していました。
これとは別に、ヒズボラのメンバー2人がベッカ峡谷(Bekaa Valley)で自動車爆弾により死亡しました。アル・ナビ・オスマン村(Al-Nabi Othman)でガソリンスタンドを攻撃した自動車を使った自爆攻撃で、少なくとも3人が死亡しました。レバノンのアル・ヌスラ戦線を自称するグループはツィッターでの犯行声明で、イランがヤブルードを強奪したことへの報復だと言いました。このグループがシリアのアル・ヌスラ戦線とどういう関係があるかは明らかではありません。別の過激派グループ、リワ・アーラー・アル・スンナ(Liwa Ahrar al-Sunna)も犯行声明を出し、ヤブルードの報復だと主張しました。
2月中旬、シリア軍はヤブルードに全面攻撃を開始しました。軍広報官は日曜日の国営テレビで、「テロリストグループの鎮圧は、カラモウン山脈(Qalamoun)でシリア軍が成し遂げた成功の連続です」と言いました。「シリアとレバノンの国境地帯を守る上で重要な円環を完成させ、補給路も断ちます」。
ヒズボラのアル・マナル・テレビ(Al Manar TV)は、ヤブルードを通って移動する兵士を示しました。シリア国営メディアは、政府軍が反政府派兵士多数を殺したり、拘束したりしたと言いました。アル・ヌスラ戦線のある兵士は、彼らが撤退を決め、近くの村に向かうことにしたと言いました。一部の反政府派筋は、政府軍はまだ完全に街を支配しておらず、過激派の一部の戦闘員はまだ街にいて、死ぬまで戦う覚悟だと言いました。
BBCのアラブ担当編集者、セバスチャン・アッシャー(Sebastian Usher)は、政府の勝利は戦闘において事実上の手詰まりを満たすものではなく、政府軍が勢いづいたという感覚を増やすと言います。
記事は一部を紹介しました。
シリアのヤブルードに関しては、2月から攻勢が始まっていて、その結果が出たということです(過去の記事はこちら)。政府軍、反政府軍共に大きな動きができない状況での戦いになっています。西欧諸国の軍事支援は一体どうなっているのでしょうか。シリアには、もっと本格的な物資支援がなければなりません。かつて、シリアの反政府派から、西欧諸国は何の支援もしてくれないという不満が出たことがあります。
オバマ政権は、シリア、北アフリカから中央アフリカにかけての動乱に対処しなければならず、さらにウクライナでの問題も抱えています。すべてに同時に実力行使をすることはできません。前から主張しているように、迫撃砲のような支援火器を提供すべきです。以前に、反政府派が空軍を動かしたことがあったのですが、その後の活動が聞こえてきません。反政府軍、政府軍どちらの勢力も不明で、最近は反政府派が支配地域を失うことが増えています。その中で、ヤルモク難民キャンプなどでは、人道危機が深刻化しています。湾岸諸国の支援もどうなっているのか、本当に疑問です。
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