ウクライナ軍がクリミア半島から撤退の計画
BBCによれば、ウクライナはクリミア半島から兵士とその家族を撤退させる計画を作成しています。
アンドリィ・パルウビイ国防会議議長(Andriy Parubiy)は、ウクライナ軍をすばやく効率的にウクライナ本土へ動かしたいと望んでいると言いました。それよりも早く、親ロシア軍はウクライナ海軍司令部を含む海軍基地2ヶ所を占領しました。ウクライナ政府は、その海軍指揮官が拘束されたと言います。
パルウビイ長官は記者会見で、クリミア半島での出来事に関して、ウクライナ政府の立場について詳細を述べました。彼は、ロシア国籍の人がウクライナに旅行するためのビザ発給を準備中だと言いました。ウクライナ政府は「クリミア半島の非武装化地帯宣言」について国連の支持を求めていると言いました。それはロシア軍の撤退とウクライナ軍のウクライナ大陸側への再配置と占領地域に残ることを望まない民間人すべての避難を容易にすることを含みます。ウクライナはすでに、ロシア政府が主導する独立国家共同体(CIS)から脱退し、アメリカとイギリスとの軍事演習の準備をしていると付け加えました。
兵士と家族の撤退計画に関して、ウクライナ外務大臣、アンドリィ・デシュチェイツシャ(Andriy Deshchytsya)はBBCに、彼らがそうしたくなければ、立ち去ることを強制されないだろうと言いました。しかし彼は「状況は予測できず、コントロールできない場合が多いので、それが民間人にも危険がある理由です」とも言いました。
ウクライナ暫定大統領、オレクサンドル・トゥルチノフ(Olexander Turchynov)が海軍司令官、セルヒイ・ヘイドク(Serhiy Hayduk)の釈放のために設定した現地時間21時の期限が過ぎました。トゥルチノフ大統領は先に、ヘイドク氏とその他のすべての人質、軍人と民間人の両方の釈放がなければ、当局は技能的、技術的に適切な対応を実行すると言いました。彼の意図は明白ではありませんが、ウクライナからクリミア半島への電気や水の供給に関することかも知れないと、キエフ市にいるBBC記者、デービッド・スターン(David Stern)は言いました。
ウクライナ政府は、ヘイドク氏はセバストポリのウクライナ海軍司令部が、一部が武装した約200人の親ロシア活動家に襲撃された直後に拘束されました。彼らは事務所を通り抜け、ウクライナの記章を取り除き、ウクライナの旗をロシアの国旗に取り替えました。ロシア黒海艦隊司令官、アレキサンドル・ヴィトコ(Aleksandr Vitko)が建物の入口に到着した時に、群衆は歓声をあげました。少数のウクライナ軍人は降伏を拒否しました。
ある人物はBBCのマーク・ローウェン(Mark Lowen)に、彼らは一晩中、機材を守ると言っていましたが、朝に撤退するように、ウクライナ政府から言われて受け入れたと言いました。クリミア半島西部のノヴォ・オズヨロン(Novo-Ozyorne)のウクライナ海軍基地も、トラクターが正門を突破するのに使われ、侵入されました。ウクライナ軍人約50人が基地の外へ並んで出て行くのがみられました。
記事は一部を紹介しました。
これはよい記事です。ウクライナ政府の方針と、現地の情勢の両方が分かります。
やはり、ウクライナ軍基地に侵入したのは親ロシア民兵だったようです。しかし、ロシア軍と通じた行動であることも分かります。ロシア海軍司令官ヴィトコが現場に来たのは余計だったと思います。これで、ロシア軍が民兵の行動を了承し、影で支援していることが明白になりました。
こうしたロシアの意向を受けてのことでしょうが、ウクライナ軍がクリミア半島からの撤退を検討しています。これで軍事的緊張が高まる可能性が減りました。ロシアはウクライナ軍の動向を注視し、順調に撤退計画が実行されるようなら、これ以上の手出しはしないでしょう。また、軍人と違って、移住が難しい民間人の移動に関しては、最大限の配慮をすることで、国際社会からの批判を避けようともするでしょう。
もちろん、ウクライナ政府はクリミア半島を諦めたわけではありません。中立地帯にするアイデアは悪くありませんが、ロシアが受け入れないために、提議して終わることになるでしょう。それでも、自国の立場を主張するには必要な手続きです。
これで混乱した株式などの市場も安定するでしょう。金相場が下がるのも確実になりました。
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