ウクライナ東部で地元政治家が拷問死

2014.4.23


 BBCによると、男性2人(1人は地元政治家)が拷問で殺された後、ウクライナの暫定大統領は、東部の親ロシア民兵に対する軍事作戦を再開するよう命令しました。

 オレクサンドル・トゥルチノフ大統領は、政治家のウラジミール・リャバク(Vladimir Rybak)の死体が反政府派が支配するスラビャンスク市(Sloviansk)の近くで発見されたと言いました。「ドネツク地域(Donetsk)を効果的に人質に取ったテロリストたちはいま、やり過ぎました」。

 この動きは米副大統領ジョー・バイデン(Joe Biden)がウクライナを訪問中に起こりました。

 ウクライナ東部での軍事作戦を再開する決定を公表し、トゥルチノフ大統領は声明で言いました。「私は東部に住み、テロリストに対抗するウクライナ国民を守ることを目的とした、成功している対テロリスト作戦を治安機関に要請しました」。

 火曜日に死体が見つかったリャバク氏は、近郊の街、ホロルヴィカ(Horlivka)の祖国党(the Fatherland party)の地元議員とされます。殺されたもう1人の男性の身元は分かっていません。リャバク氏は最近行方不明になり、警察によると、彼の死体は川で見つかりました。「こうした犯罪はロシア連邦の完全支援と黙認によって行われています」とトゥルチノフ大統領は言いました。建物の掃討作戦は4月16日に開始されましたが、復活祭の間は中止されました。

 別の事件で、ウクライナ軍の偵察機がウクライナ東部上空で小火器で攻撃されたと、国防省は言いました。アントノフAN-30は、自動火器で狙われ、スラビャンスク上空で軽微な損害を受けました。負傷者はおらず、機体は安全にキエフ市へ戻りました。


 記事は一部を紹介しました。

 非常にまずい事件が起きたといえます。到底、分離主義者が勝手にやっているとは思えない、背後にロシアがいるとしか思えないような大胆な動きです。もちろん、こうした推測は後に確認される必要があり、真実と信じ込むことは危険です。しかし、ウクライナは用心がさらに必要になります。

 政治家が暗殺されることで、ウクライナの愛国者も攻撃的になる可能性があります。軍事作戦の復活が、ロシアの介入に口実を与える可能性もあります。現段階で侵攻すれば、ロシアが世界中から非難されることになりますが、「どっちもどっち」の構図を人工的に造り上げると、批判も少なくなるのです。それを狙っての行為かどうかが気になります。


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