ヤヌコビッチがウクライナ併合を批判
BBCによれば、追放されたウクライナ元大統領、ビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)は、ロシアがクリミア半島を併合したのは悲劇であり、彼はクリミアが再びウクライナの一部となることを望んでいると言いました。
AP通信とロシアのテレビ局NTVとのインタビューで、彼はキエフで抗議者に発砲するよう命じていないとも言いました。
NATO軍欧州駐留軍指揮官、フィリップ・ブリードラブ大将(General Philip Breedlove)は、ロシア軍の全部隊は、装甲車、機械化部隊、ヘリコプター、固定翼機、それらを支援する補給部隊を含んでおり、迅速な前進に適していると言いました。
ヤヌコビッチは現在、ロシアにおり、彼はウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)にクリミアをウクライナに返すよう説得したいと言いました。「クリミア半島は悲劇です。大きな悲劇です」「クリミア半島は独立の可能性を最大限度持ちながら、ウクライナの位置であるように、我々はそうした仕事を課し、可能な限りクリミア半島を返還する方法を模索しなければなりません」。
ヤヌコビッチは、彼が権力に留まっていたら、国民投票を防ごうとしたと言い、それを親西欧の新指導者に対する抵抗の形だと言いました。
1月から2月にかけて、ほとんどが狙撃により、百人以上がキエフの路上デモで死にました。しかし、ヤヌコビッチは彼らの死に彼は何もしていないと言いました。彼は発砲は反政府派の露営地から来ており、機動隊ではないと言い、高い死者数の責任は反政府派にあると言いました。「私は個人的にはいかなる発砲命令も出しませんでした」「私が知る限り、政府の建物と機関を守る役目にあった特別任務部隊に兵器は与えられていませんでした。彼らは命令に従っただけです」「私が常に従った信条は、権威、権力には血を流す価値はないということです」。
military.comによれば、NATO軍はロシアとの協力を中止しますが、アフガニスタンでのプロジェクトでロシアと協力を続けます。
ブリュッセルでの外交に参加した外交官たちは、対テロ合同演習、海軍の対海賊パトロール、自然災害への対処に影響を及ぼすと言いました。しかし、アフガン戦でのロシアとの協力には影響を与えないと、匿名を希望する特使は言いました。
NATO軍は「the Northern Distribution Network」と呼ばれる、ロシアを経由した補給路を使い続けます。2013年、それは連合軍の補給物資の40%を運びました。アフガン北部からポーランド、バルチック諸国へ通じる鉄道路は、待ち伏せがあるパキスタンを経由するルートよりも安全で、重要だと考えられています。外交官は、アフガンの麻薬取引への協力活動のため、アフガン空軍がロシアのヘリコプターを使うことで、装備と訓練で協力が続くと言いました。「これらは両者にとって致命的問題で、協力が続くのは自然です」。
国防総省当局者は、ウクライナ危機以降も、ロシア経由のルートで貨物輸送を行うことに問題はなかったと言いました。「すべてはうまく流れています」と匿名を希望した当局者は言いました。しかし、彼はロシアが補給路を遮断しても、「アフガンでの我々の活動は止まらないでしょうが、より費用がかかり、より難しくなります」と言いました。
国防総省によると、NATO軍全体とは違い、アフガン駐留米軍の北部ルート経由の補給物資は、その4分の1だけです。
記事は一部を紹介しました。
ヤヌコビッチの発言は意外ですし。それをロシアのテレビ局も取材したということに驚かされました。彼が事態に影響を与えることはないでしょうが、これまでの認識は変えた方がよさそうです。
NATO軍とロシアのアフガンでの協力態勢は変わらないことは、これに比べると自然です。当サイトで、アフガンでの麻薬対策と北部ルートの問題は繰り返し取り上げてきました。
ロシアはアフガン経由で国内に密輸される麻薬で大量の中毒者を出しており、そのために多額の医療費を出費させられています。
パキスタン経由のルートは、武装勢力による待ち伏せ攻撃を受ける危険があり、そのために輸送隊にガードマンを着けなければなりません。このガードマンはアフガン軍兵士のアルバイトで、不必要な発砲を行って問題になったことがあります。地元警備会社に任せると、彼らは待ち伏せ攻撃を避けるために、武装勢力に金を払い、結果としてタリバンを儲けさせたりします。また、米軍がパキスタン兵を誤爆して、パキスタン政府と対立が起きた時、パキスタンが国境を閉鎖し、ルートが長期間使えなくなったことがありました。
いずれが閉鎖されても、米軍は空路でドイツから荷物を運べばよいのです。しかし、費用はずっと高くなります。
アフガンに関しては、お互いに協力しないと、どちらにも不利益があります。だから、協力は続くというわけです。ごく当たり前の展開なのです。
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