シリアが干ばつでさらなる飢餓状態の危機
alarabiya.netによれば、シリアは長年の戦争の影響で、何百万人もの命を危険にさらしかねない干ばつに直面しています。
世界食糧計画(WFP)の公報、エリザベス・バリス(Elisabeth Byrs)によれば、干ばつはシリア北西部穀倉地帯の小麦の生産高を170〜200万トンの最低記録に減らす恐れがあります。雨が小麦の収穫期である5月中旬までに降らなければ、食糧価格は急騰し、シリアは前年に必要だった小麦510万トン以上を輸入しなければならないでしょう。「WFPは、長期平均の半分以下の降雨量と次の穀類の収穫への潜在的影響から、主にアレッポ、イデリブ、ハマのシリア北西部を打つ、迫り来る干ばつの影響を懸念しています」「干ばつが続けば、何百万人もの命を危険にさらしかねません」。
非常食を必要とするシリア人は、現在の420万人から650万人へ増加するかも知れないと、バリスは言いました。3月に410万人に食糧配布を記録したWFPは月曜日、寄付者からの資金不足のため、飢えたシリア人への食糧パッケージのサイズを小さくしなければならないと言いました。
シリアは内戦に陥る3年前、2008年に最後の大干ばつに見舞われました。
国連難民局は火曜日、雨が降らなければ、越境するシリア人の数は増加するだろうと言いました。
記事は一部を紹介しました。
シリア政府は小麦を輸入して、自分の支配地域内に配るでしょう。しかし、反政府派支配地域は国連や支援組織に頼らなければなりません。ただでさえ食糧が不足しているのが、さらに不足することになります。特に、ダマスカスのヤルモク難民キャンプの状況が気になります。シリア政府が支援団体に食糧配給を認めないと、餓死者がさらに増える危険があります。
先日、アサド大統領が戦いは年内に終わると発言したと報じられました。何の根拠もない主張です。政府軍が反政府軍とどっこいの戦いしかできていないのに、内戦が決着するはずはありません。
現在の国際社会の常識では、こうした危機的状況を防ぐために軍事力を用いるという考えがありません。軍事力はもっぱら自国の国益のために使うものであり、保護責任のためには使われないのです。それで当たり前と思われているところに問題があると思います。
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