停戦も南スーダンは不安定のまま

2014.5.10


 BBCによれば、南スーダンのサルバ・キール大統領(President Salva Kiir)とレイク・マシャル氏(Riek Machar)は5ヶ月間の紛争の後に停戦に合意しました。

 この取引は、新憲法の起草と選挙に先立って即時停戦と暫定政府樹立を必要とします。

 1月に合意した停戦は数日間で崩壊し、両者が互いが戦闘を再開したと非難しました。

 ジョン・ケリー国務長官(Secretary of State John Kerry)は、金曜日の合意は南スーダンの将来への突破口になり得ると言いました。「長い道のりの厳しい旅がいま始まり、努力は続かなければなりません」とケリー長官は言いました。

 対立する相手は、対立が始まってから最初の対面会合の後、エチオピアの首都、アジスアベバでの取引に調印しました。

 この合意は24時間以内の停戦を必要とします。それから、永久的な停戦が発効します。キール大統領とマシャル氏は戦闘を終わらせ、人道支援活動を認める即時の命令を出すことになっています。誰が暫定政権を形成するかは明らかではありません。

 エチオピアの首相、この取引には、会談を主催したハイレマリアム・デサレン(Prime Minister Hailemariam Desalegn)も署名しました。主要な仲介者、政府間開発機構のセヨウム・メスフィン(Seyoum Mesfin)は、両者が戦争を終わらせたことを祝福しました。しかし、アフリカ連合のスマリ・イェルグイ(Smail Chergui)は、現在の危機を考えると、南スーダンの平和回復は容易ではないと警告しました。


 記事は一部を紹介しました。

 びっくりの停戦ですが、余談は許さないと、私は考えます。この停戦は外国からの圧力を回避するためのことと思えます。停戦はしても、暫定政権の樹立でもめ、また内戦になる可能性が高いといえます。

 キール大統領がマシャル氏をクーデターで告発し、互いに殺し合いをするという、負荷の高い内戦になった当事者は、外国の圧力くらいでは容易に仲直りできないのです。

 国際社会側も、それを承知ですが、これ以外に紛争解決の手段はないのです。これ以外にやるべきことがないのが現状なのです。


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