元駐シリア米大使が米政府のシリア政策を批判
alarabiya.netによれば、元駐シリア大使のロバート・フォード(Robert Ford)は、シリアの反政府派はもっと多くの支援を受けられるべきだとして、政府の政策を批判しました。
「アサド大統領が持つ化学物質の約93%を除去する政策の成功を除いて、我々が指摘できることは本当にありません。しかし、いまや彼は塩素ガスを反政府派に使っています」と、彼はCNNの番組で言いました。このインタビューは彼が5月に駐シリア大使を辞めてから初めて行われました。彼は不安がシリアで拡大し始めた2012年2月にシリアを去りました。「私はもはや、私がアメリカの政策を擁護できないと感じる地位にいません」「我々は戦いとバランスの観点から、紛争の根本原因に対処できませんでした。そして、我々は成長する過激主義の脅威にさらされています」。
元大使は、アメリカの政策はシリアの反政府派が堅強な支援を提供する必要があるという国務省が考える方向へ発展したものの、政策はより強化する必要があると言いました。フォードは、アメリカと同盟国はさらにアサドに圧力をかけるツールを持っていたとも言いました。「特に、シリア発のアメリカと友好国への過激主義の脅威が増大したため、私は我々が、シリアの友人たちを助けるためにすべてを行っているかどうかを注意深く検討しなければならないと考えます」。彼はアサドの現在の地位がヒズボラ、イラン、ロシアのような外国からの支援に依存していることも認めました。「我々は常にカーブの少し後ろにいます。我々はカーブの先に行く必要があります。それが重要です」「彼ら(穏健な反政府派)は、少なくともいくつかの場所で、戦場のバランスを変えさせるツールを得る必要があります」「彼らはシリア北部では実際に勝っています。アサドは首都と南ではうまくやっています。しかし、北部では穏健な反政府派は実際に領地を得ています」「我々は戦場で、米兵ではない、これらのグループと戦うシリア人の友人を必要としており、アルカイダとの彼らの戦いにおいて、これらの人々を助ける必要があります。そして、我々はそれを急いでやる必要があります」。
記事は一部を紹介しました。
フォード元大使が言うことは、当サイトで繰り返し主張してきたことと同じです。いまさら繰り返しませんが、介入する好機はすでに失われています。今から介入して、それが成功したとしても、シリアは壊滅的な打撃を受けた後です。
根本的な原因は、国際社会の意識の低さです。イラクとアフガニスタンへアメリカとヨーロッパが介入したことが、後になって誤りだったという認識が広まり、それがシリアで決断をすべき時にフラッシュバックしたのです。同じ誤りを繰り返すのではないかという危惧が武力介入を思い止まらせました。
当サイトでは、繰り返し、イラクとアフガンへの介入は誤りであり、シリアへは武力介入すべきだと主張してきました。それは軍事的判断であり、人道的判断でもありました。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という有名な劇画のセリフがありますが、それを現在の国際社会は持っていないということです。現段階のところ、バランスがとれた力の使用を実現している国は、まずありません。
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