シリアからヨルダンに無人機偵察?

2014.7.26


 alarabiya.netによると、金曜日早くに、アル・マフラク行政区(al-Mafraq)でヨルダン軍のミサイルが正体不明の無人機を撃墜しました。

 こうした事件は隣国シリアで2011年に紛争が起きてから初めてです。ヨルダン軍は正体不明の無人機を、それがマフラク上空を飛んだ時にミサイルで撃墜しました。「ヨルダンの空域に対する侵害でした。ヨルダンは無人機を確認したあとで、たかい水準で処置を行います」と当局者は付け加えました。

 情報筋は航空機が王国の北の国境から来たと言いました。無人機はザータリ難民キャンプ(Zaatari)の近くを飛びました。ここにはシリア難民約100,000人を収容します。「負傷者はいませんでした。ヨルダン軍は地対空ミサイルで無人機を撃墜した地域を封鎖し、無人機を確認するための調査を開始しました」と彼は付け加えました。 

 この地域の住民は爆発が聞こえたときに、微かに地面が揺れるのを感じました。目撃者は「空から未確認の物体が落ちた」のを見る前に「ザータリの近くで大きい爆発音を聞いた」と言いました」。


 記事は一部を紹介しました。

 普通に考えて、この無人機はシリア軍が飛ばしたものです。しかし、難民キャンプを偵察する理由は何なのでしょうか。キャンプについての情報は国連が公表しているデータで大体は分かります。わざわざ、無人機を飛ばして確認するまでもありません。すると、特定の反政府派が潜り込んでいるかを調べているのかも知れません。考えられるのは、その程度です。

 シリア軍にはまだ余裕があるのでしょうか?。難民キャンプまで調べるよりも、国内の反政府を偵察して、攻撃する手がかりを探すべきでしょう。このニュースを読むと、すでに内戦状態が定着してしまったと考えざるを得ません。事件そのものよりも、その方が心配です。

 


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