外国人戦闘員が母国にもたらす脅威

2014.7.9


 alarabiya.netによれば、エリック・ホールダー司法長官(Attorney General Eric Holder)は火曜日、各国に対して国民が戦うためにシリアに行くことを防ぐよう要請しました。

 ノルウェーでの演説で、ホールダー司法長官は各国はアメリカから秘密の囮作戦、攻撃の準備に対抗する法律の使用、米国内で脅威に対抗するための戦術を学べると言いました。オスロの米大使館公邸で、ホールダー長官はヨーロッパ人に、シリアへ向かう旅行者に関する情報をアメリカと共有することを要請しました。ヨーロッパからの旅行者はビザを必要としません。

 提案はイスラム国家の民兵がシリア東部の大半を支配し、隣国イラクのスンニ派の州で前進を得た時に行われました。

 アメリカの情報当局はシリアの過激派23,000人の内、約7,000人が外国人戦闘員で、数ダースはアメリカ人だと見積もっています。米当局はアメリカ、カナダ、ヨーロッパからシリアへ向かう戦闘員による治安上の脅威に目を向けています。過激派は西欧人を徴用して、任務を与えて母国へ送り返そうとしています。


 記事は一部を紹介しました。

 こういう脅威は以前から言われていて、対策もされているのですが、それが本当の解決策ではありません。これらは対処策に過ぎないのです。

 シリアに行った母国人が帰国後にテロ攻撃を国内で行う可能性はありますが、それだけが問題を生んでいるのではありません。寡黙な者が西欧のイスラム世界に対するやり方に疑問を感じ、単独でテロ攻撃のやり方を学び、誰にも相談することなく実行することもありますし、そういう事件は現に起きています。帰国した者が母国でテロ事件を起こした事例はまだ希のはずです。

 つまり、西欧世界とイスラム世界の融和を実現しない限り、不幸な志願者は後を絶たないということです。それをうまくやれそうにない現状こそ、本当の問題です。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.