クルド軍がモスルダムを奪還
BBCによれば、イラク北部のクルド軍は、イスラム国家の民兵を追い出した後、イラク最大のダムをほぼ完璧に支配していると、クルド当局は言います。
米軍の空爆に支援された地上軍は日曜日の朝、モスルダム(Mosul dam・kmzファイルはこちら)を占領する作戦を開始しました。クルド筋は、彼らはまだダム周辺の地域から地雷とブービートラップを除去しようとしており、プロセスは数時間かかるとみられると言いました。
ダムの奪還が確認されれば、それは6月にイラクで攻勢を始めてから、イスラム国家にとって最大の挫折です。
アメリカは日曜日、ダム周辺の検問所と共にイスラム国家の民兵の車両19台を破壊するか、損傷を与えたと言いました。
先月までイラクの外務大臣だったクルド人、ホシャル・ゼバリ(Hoshyar Zebari)は、クルド軍はダムの戦いで激戦に遭遇したと言いました。彼は次の目的は少数民族の帰還を確実にするために、ニネベ平野(Nineveh plain)からイスラム国家の戦闘員を掃討することだと言いました。
BBCの安全保障担当記者
フランク・ガードナー(Frank Gardner)の見解
イスラム国家は、自前の空軍がないため、新しく捕獲した車両と軍用のハードウェアが米軍の航空機による精密なミサイル攻撃に弱いことに気が付きました。イスラム国家は現在、それらを住宅地域の中へ動かしています。
同じ時、何の調整もないのに、シリアもラッカ(Raqqa)のシリア軍基地の周辺にいるイスラム国家の戦闘員に空爆を実行しています。これは、イスラム過激派に対抗するアメリカと同じ立場であることを示そうとする、アサド大統領(President Assad)によるシニカルな動きかも知れません。
イラクのアンバル州(Anbar province)で、スンニ派の部族民が、2007年にやったのと同じ方法で、イスラム過激派に対してもう一度動いています。しかし、中東の大半に渡ってイスラム国家が莫大に最近得た物をつぶすために、ずっと多くの手間がかかるでしょう。
米特殊部隊は空爆を調整するために現場にいたと、クルド当局者は言いました。イラクの主要クルド人政党の当局者、アリ・アウニ(Ali Awni)は、戦闘は現在、トール・ケイフ(Tal Kayf・kmzファイルはこちら)の近くで行われていると言いました。
記事は一部を紹介しました。
昨日の記事からいきなり占領へ進展したように見えますが、元々、こうした発表は事態が確定的な状態になった状態で発表することが多いのです。昨日の記事が出た時点で、戦闘は確定的な状態になっていたと考えられます。そうしないと、作戦が失敗に終わってしまうと、周囲から劣勢と見られるからです。
作業が地雷などの除去に移っているということは、その地域で戦闘が終わっていることを意味します。当然ですが、除去作業は戦闘中には行えません。地雷撤去戦車という装備品はありますが、これとて、戦闘中なら敵の攻撃を受けてしまいます。安倍総理が、夜ムズ海峡での海上自衛隊の掃海任務に関して「機雷除去で大きな戦闘になったことはない」などと発言していますが、これは無理のなせる業としか言いようがありません。
つまり、この記事からは、ダム周辺にISILの戦闘員はいないことを示しています。
クルド軍と米軍の協力はかなりうまく行っているようです。イスラム国家の勢力はかなり抑えられるかもしれません。もともと、現在の状態は出来過ぎの感があります。
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