デンプシー大将が地上軍投入を示唆?
military.comによれば、マーティン・デンプシー陸軍大将(Army Gen. Martin Dempsey)は火曜日、地元の軍隊が米軍の空爆で進展をみないなら、イスラム国と戦うためにイラク軍と共に米地上軍を派遣することを勧告しました。
ホワイトハウスは地上軍を除外しましたが、統合参謀本部議長デンプシー大将は、大統領への勧告は、もし現在の戦略が機能しないのなら、米地上軍の使用を含むかも知れないということだと言いました。
大将は、アメリカは現在、空爆でイラクとレヴァントのイスラム国家(ISIL)に対抗するイラク軍を支援することと、作戦を支持する国の同盟に焦点を置いていると言いました。「現時点で私の意見は、この同盟は適切に前進しています。私はこれが本当だと分かると考えます」「しかし、もしそれに失敗し、アメリカへの脅威があるなら、私はもちろん大統領のところへ戻り、米地上軍の使用を含み得る勧告を行います」。
地上軍の勧告を行うなら、デンプシー大将は最初の部隊は、空爆を呼ぶためにイラク軍と共に前線で活動する特殊部隊になるだろうと示唆しました。デンプシー大将は彼の立場は大統領と意見が食い違うことを認めました。「彼が決めた政策は、地上戦に米軍を使わないということです」「彼は私に状況が変化したら来いと言いました」とデンプシーは言いました。
ホワイトハウスと国防総省は、接近戦で空爆を呼ぶためにイラク軍の機動部隊に随行する米兵を用いることも除外しましたが、デンプシー大将は空軍の統合末端攻撃統制官(Joint Terminal Attack Controller: JTAC)を用いることを予見できると言いました。「もし、JTACが必要な時点が来たら、私はそれを勧告します」と大将は言う一方で、米パイロットは今のところは上空から目標を区別できていると言いました。「私がそれを必要だと思う時があるかも知れません」。
記事は一部を紹介しました。デンプシー大将とヘーゲル国防長官が議会で答弁する様子も書かれていて、それも重要ですが、まとめる時間がありません。
この記事は大軍をイラクに派遣することは意味しません。空爆がさらに増えて、そのために最前線にいるイラク軍の位置へ、空爆を呼ぶ能力を持つ兵士を配置するということです。それはごく僅かな人数となるでしょう。
特殊部隊の隊員は攻撃すべき位置を座標で知らせたり、レーザー光線を照射して、誘導ミサイルを目標へと導きます。これらは空爆を効率的に行うための手段です。
では、JTACの配置は何を意味するかというと、これまでよりも大きな規模でイラク軍がイスラム国と戦い、米軍がそれを空から支援するということです。大規模な地上戦を空から支援する場合、大量の攻撃機が近くの空域に待機します。同じ場所を旋回し、JTACの指示で攻撃を行うのです。旋回する攻撃機の真上には、同じことをする攻撃機がおり、これが何層にもなっています。攻撃機に攻撃命令が出ると、機は「環」から出て、目標へと向かいます。
こういう状況では、事故を防ぐために航空管制を行う者が必要になります。デンプシー大将は、そのためにJTACを配置する可能性を示唆しているのです。
つまり、米政府は誤爆や地上軍の投入をできる限り避けたいと考えていることが見て取れるのです。
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