オーストラリアのテロ容疑者は斬首も計画

　BBCによれば、昨日紹介したオーストラリアでの対テロ容疑での逮捕は、イスラム過激派がオーストラリアで無差別殺人を行う計画があるという情報に基づいていました。

　トニー・アボット首相（PM Tony Abbott）は、オーストラリア人のイスラム国民兵が、公開斬首を含んだ「殺害のデモンストレーション」を行うことを要請したと言いました。武装警官800人による急襲は15人を逮捕しました。男性１人が攻撃の計画で起訴されました。

　検察官は計画は誰かを陰惨に殺害することを含むと言いました。

　裁判所文書によると、オマジャン・アザリ（Omarjan Azari・22歳）は、５月から９月の間に、オーストラリアのイスラム国最上級のメンバーだと考えられているモハンマド・アリ・ベヤレイ（Mohammad Ali Baryalei）と他数名と共謀した件で起訴されました。オーストラリアのメディアは、彼らが市民を誘拐し、イスラム国の旗を飾り、カメラの前で斬首することを計画したと言いました。

シドニーにいるジョン・ドニソン記者（Jon Donnison）による分析

　オーストラリア人を無差別に公開斬首する計画のニュースに、古くから穏健なイスラム社会の大半を含めて、現地の人々は驚いています。多くのイスラム教徒はイラクとシリアで起きていることに不満ですが、決して暴力に訴えません。この急襲はより広いイスラム社会に敵意を抱かせる危険があります。

　しかし、イギリスを含めた多くの国と同じく、オーストラリアは海外ではなく、自国内のイスラム国の脅威を心配します。イラクでアメリカが主導する戦争へオーストラリアが支援した10年以上の年月で、この国は終わったとは言い難い紛争に巻き込まれていることに気が付きます。アボット首相は今週、イスラム国との戦いを支援するために、兵士600人を中東に送ることを発表しました。

　記者会見で逮捕されたイスラム教徒について質問され、アボット首相は「我々は『この国で殺害のデモンストレーションを行うために国内で支援を行う（イスラム国の）ネットワーク内の最上級高官とみられるオーストラリア人からの直接的な勧告』という情報を受けました」と答えました。

　マイケル・オルナット検察官（Prosecutor Michael Allnutt ）は、アザリ氏は、通常のレベルの狂信があって、明らかに国民にショックと恐怖と恐れを与えるように仕組まれた、極めて深刻な攻撃を行うことを計画したと言いました。計画は、残酷に処刑するために無差別に人を選択し、監視下にあることを知りながら実行しようとするという不合理な決意がありました。

　アザリ氏に対する告発は、今週初めに盗聴された電話から生じました。通話は警察に急襲を行わせました。「それは明らかで、不可避の危険に対する即応行動でした」と、オルナット検察官は言いました。

　アザリ氏の弁護人は法廷に、警察は容疑を支えるためのごく僅かな証拠しかないと言いましたが、保釈は申請しませんでした。

　別の逮捕された者、24歳の男性は禁止された武器の無許可所有、免許を持たずに弾薬を所持したことで起訴されました。

　シドニーのイスラム社会約200人が木曜日夜の急襲に抵抗しました。

　オーストラリア警察長官代理のアンドリュー・コルヴィン（Federal Police Commissioner Andrew Colvin）は、ブリスベンで逮捕された者たちはシドニーとは直接の関係はないものの、男性２人がテロ攻撃で起訴されたイスラムセンターへの先週の急襲に関係するものだったと言いました。コルヴィン氏長官は調査中のアザリ氏とその他の年齢が問題だと言いました。「我々はかなり若い者たちが武器をとったり、参加したり、何らかの方法で大義に貢献しようと決めていると見ています」。

　記事は一部を紹介しました。

　やはり、イスラム過激派のテロ攻撃が計画されていたようです。事件は盗聴によって明らかになったようですが、多分、アザリと他のメンバーとの会話が盗聴されたのでしょう。最終的には起訴される者はもっと増えるでしょう。

　このテロ攻撃は特別な物資を集めなくても実行できるので、発覚することなく、実行できたはずです。それを大っぴらにやっていたので逮捕できたということです。

　つまり、このテロ攻撃なら日本でも実行可能だということです。イスラム過激派と明らかになっていないオーストラリア人が、パソコンを持って来日し、日本人を捕まえて斬首し、その映像をインターネットに投稿することは、それほど難しくはないということになります。

　日本の警察がこうした事態にどう対処するかが気になります。