ビデオ映像の合成疑惑の信憑性
今日昼のワイドショーで、画像分析の専門家の見解が紹介されており、イスラム国が公表したビデオ映像は合成の疑いがあるとの見解が示されました。
当初から、この映像が合成されている疑いが指摘されていました。政府内では左藤章防衛副大臣が指摘して、防衛省内で記者に述べています。私には人質事件で犯人を刺激するような発言をするのは不適切と考えます。
番組が紹介した専門家によると、映像に合成された疑いがあるノイズが出ているとのことです。しかし、私はイスラム国が公表した映像が偽物とは考えていません。テロ組織にとって、信憑性を疑われるような映像を公表することは意味がないからです。
そこで、この技法は先の専門家が用いたのとは別のものですが、インターネットで手軽にできる画像解析サイトを使って、検証を試みました。このサイトは合成された部分が白っぽく浮き上がる技法を実際に試せるのです。実例がサイト上に載っていますので、ご覧下さい(サイトはこちら)。写真のアップロードはこちらで行います(サイトはこちら)。
下の写真はその解析結果です。確かに人物像の周辺が白く浮き上がっています。
しかし、ここで納得してはいけません。自分で撮影した写真、合成していない写真と比較する必要があります。そこで、できるだけ似た条件、明るい太陽光の下で撮影した写真を使って試してみました。これは北海道日本ハムファイターズの二軍戦を私が撮った写真です。やはり、人物の周辺が白く浮き上がりました。
ライセンス上の関係で掲載できませんが、ある野球選手と女性タレントの顔を、顔写真を合成するアプリで合成した写真も、このサイトで解析してみました。 明らかに野球選手の鼻が女性タレントの顔に合成されているにも関わらず、鼻がある部分にはごく薄い反応しかでなかったのです。
実際、この種の鑑定方法では間違いもあり、裁判に提出された鑑定書に誤りがあった事例もあると聞きます。安直に、鑑定結果を信じるべきではありません。
なお、人質の後藤健二さんの母親、石堂順子さんの記者会見がalarabiya.netで報じられました。 中東諸国のニュース多数で報じられているはずです。犯人たちがこれらの記事を読むことを願います。
|