米軍とイラク軍が夏までにモスル奪還を計画
alarabiya.netによれば、アメリカとイラクは夏までにイスラム国が占領するイラクのモスル(Mosul)を奪還する準備を始めたと、ウォールストリートジャーナルが木曜日に報じました。
米中央軍司令官、ロイド・オースティン大将(Gen. Lloyd Austin)は、準備は計画的攻撃とイスラム国の補給線遮断のための部隊の選択と訓練を含むと言いました。
イラク高官は11月に、街の規模と象徴的地位からして、モスルは政府のイスラム国打倒活動の焦点だったと言いました。
米主導の軍隊は、モスルを中心とした水曜日以降の16回を含めて、イラクとシリアでイスラム国の標的への空爆を行いました。
オースティン大将はイラク軍は攻勢が始まる前に準備を整える必要があると言いました。「現場にいる我々だけや他の同盟軍の一部がやれば、もっと早く進展するでしょう」「しかし、イラク人はこれを自分自身でやらなければなりません」。
オースティン大将は米地上軍をモスルに進撃する地元部隊に同行させるかは決定していませんが、「軍隊はやることをするものです」と言いました。
彼はイラク軍の2個師団がモスル奪還のために戦う部隊を主導するだろうと言いました。軍当局者はこれらの部隊は米軍の訓練を4〜6週間受けるだろうと言いました。
泥憲和さんが投稿で伝えてくれたモスル奪還は、やはり進行中のようです。地元クルド人からの情報に加え、昨日紹介した集中的な空爆はモスル奪還の準備だったのです。
訓練が必要とすると、それまでの間、モスルを干上がらせる補給路遮断が必要になります。すでにクルド人が西へつながる道路を封鎖しているので、それを強化する作戦が行われます。準備が終わるまでに兵糧作戦が十分に行われれば、作戦開始は3月頃でしょうか。さらなる補給路遮断が必要なら、開始時期はさらに遅れます。
現在、イラク軍はバイジにいますから、そこからモスルまでの長距離(直線で約150km)を攻め上り、モスルを奪還するまでには数ヶ月間かかるでしょう。オースティン大将が言う通り、夏までには奪還したいというスケジュールになります。
理想的には西からクルド軍がモスルに侵攻し、イラク軍とモスル中心部で握手する姿が見たいものです。
モスルが陥落すれば、イスラム国はイラク北部から引き揚げることになり、それに乗じて、イラク軍は西方国境を固めることになるでしょう。
ファルージャはイラン軍の軍事顧問が中心となって作戦を行うかも知れません。
もしかすると、将来的にイラク軍がシリア国内に侵入し、ラッカのイスラム国を攻撃する可能性もあります。これにはシリア政府の強烈な反発と、同盟国の中国とロシアの批判が避けられません。任務を完遂したら撤退すること、領土的野心のないことを宣言してやるしかありません。
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