人質事件で野党の政府批判自粛はナンセンス
進行中のイスラム国による日本人人質事件に関して、野党が軒並み政府批判を自粛する動きがあります。
こんなことは馬鹿げています。これこそ大政翼賛的動きです。いつもは手厳しい共産党までが、このブームに乗っかっているのは恥ずべきことです。
事態は深刻ですが、テロ事件は国家同士の戦争に比べると、遙かに負荷が低い問題です。それで自粛するのなら、仮に日本が国家同士の戦争をする場合は、一切の政府批判を許さない独裁国家になってしまいます。
私は昨日、すべての野党(民主、共産、生活、維新、社民、次世代)に対して、以下の要請文を送りました。
すべての野党の皆様へ
シリアでイスラム国に日本人が拘束された事件に関して、野党全体に政府批判を避ける動きがあると、私は報道を通じて知りました。
まさに、日本が挙国一致の雰囲気に包まれています。これはファシズムが再び台頭する転機になりかねないと、私は考えます。
確かに、この事件を政局に結びつけた政府批判は、広く国民に不快感を引き起こすかも知れません。しかし、平和学、軍事学の観点からの批判は正当なものと受け取られるべきです。
太平洋戦争で真珠湾作戦に参加して捕虜になった酒巻和男氏は、捕虜収容所でアメリカの新聞を読み、戦時においても議会で政府批判が行われているのを知り、驚愕したと述べています。
まして、今回の事件は日本人二人が被害にあったに過ぎず、国家同士の戦争に比べたら、その負荷は格段に低いと考えるべきです。
今一度、健全な議会討議の価値を思い起こして下さい。
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