駆逐艦ベンフォールドが横須賀に配備
military.comによれば、米海軍の駆逐艦ベンフォールド(USS Benfold)が月曜日、新しい母港で歓迎され、アメリカがこの地域で航行の自由を主張する中、アジア太平洋艦隊を強化しました。
艦は1990年代に建造されたものの、ベースライン9のイージス弾道ミサイル防衛システムとその他の改良は艦を海軍で最先端の型にしました。
北朝鮮がアメリカや同盟国に長距離ミサイルを発射するなら、ベンフォールドのような艦は脅威を取り除きます。「我々はベンフォールドを南シナ海、東シナ海、朝鮮半島の戦域の活動に投入することを楽しみにしています」と第15駆逐戦隊の指揮官、クリストファー・スウィーニー大佐(Capt. Christopher Sweeney)は月曜日に記者に言いました。
それらの地域は最近、発火点として浮上しました。中国は他数カ国が領有を主張する島とアメリカなどが世界共通の一部を考える水域を含めた南シナ海の90%に対して不明瞭な主張を続けています。中国当局はそうした島の近くを通過することについて警告しましたが、アメリカは国際法の下での権利を主張しています。海軍作戦部長ジョン・リチャードソン大将(Adm. John Richardson)はこの地域の海軍の定期的な活動は誰にとっても驚きであってはならないと、木曜日に東京で言いました。東シナ海では中国と日本が繰り返して日本が領有し、中国も領有を主張する尖閣諸島上空に戦闘機をスクランブルさせてきました。2013年、中国は東シナ海空域に防空識別圏を宣言しました。アメリカはそれを認めていません。
ベンフォールドは横須賀を母港にする8番目の駆逐艦で、13番目の艦船になります。艦は10月2日に元母港のサンディエゴ(San Diego)を後にしました。
艦の改良は、艦橋、エンジニアリング、戦闘情報センターのような場所に配置される神経中枢に顕著です。
ナビゲーションとその他の主要機能は現在、多機能タッチスクリーンで制御されます。それは今でも多くの船で機能しているアナログ式ダイヤルとゲージ多数を更新しました。艦橋の隊員は甲板上の25mmチェーンガンを制御するためにジョイスティックとボタンを使えますが、手動で撃つこともできます。垂直発射システムは、新型のSM-6空対空ミサイルを含めた数種類のミサイルを撃てます。
スコット・ピーターソン海曹長(Chief Petty Officer Scott Peterson)は「我々はいまこの地域で最も進歩的な戦闘システムを手にしました」と言いました。
記事は一部を紹介しました。
中国の脅威が増加しているとの認識で、太平洋艦隊への増強が行われています。先日紹介したように、ランド社の分析では、2017年までアメリカは中国に対して軍事力で優位を保つものの、その度合いは減っていくとしています。このため、米海軍は資源の多くを太平洋地域に集めようとしています。米軍には台湾や日本、韓国を防衛するためには、十分な戦力があります。自国の戦闘力だけでなく、これら3ヶ国の戦力も加われば、防衛力はさらに高まります。実質的には、不利なのは中国の方です。
さらに、日本が集団的自衛権を行使したので、中国が台湾に侵攻した場合、自動的に参戦する可能性も出てきました。韓国は日本が参戦することは望まないでしょうが、台湾は公式には日本の友好国ではありません。日本が中国と国交を回復した時に、台湾との国交は断絶しました。しかし、実質的には関係は継続しており、時に経済関係は両国に有益な結果を生んでいます。台湾有事に集団的自衛権を主張することは難しくありません。台湾との経済関係など、これまでのつながりに対する恩返し、中国が台湾を占領することで失う経済的利益、人道的理由など、あれこれと並べれば、理屈は立つのです。さらに、中国が在日米軍基地を攻撃することから生じる日本の被害を防ぐために、個別的自衛権が発動されます。「そんな話、聞いていない」と言ったところで、後の祭りです。この基本的な構造を理解していない方がおかしいのです。こうした複雑な政治環境を考えるためには、冷静な議論が必要なのですが、今年の安保法制に関する議論は、そのようなものは必要ないという気風を日本に定着させました。今後も逆上型の議論が続き、日本人はそれを自覚することもないでしょう。
今朝、NHKニュースで、今年7月から9月までの航空自衛隊のスクランブル回数は170回と、去年の同じ時期に比べて10%減ったと報じられています。中国軍機は117回で10%増しですが、ロシア軍機が51回で40%以上減少したためです。今年1月から9月まででは542回で、去年の780回を30%下回っています。このように、安保法制議論で中国軍のスクランブルが増加していると宣伝されたことが嘘だったことが分かりました。実際には中国の脅威はそれほど高いわけではありません。法案が通ったので、防衛省も安心してこういう情報を出してくるのです。これが日本の防衛議論のうさん臭い部分です。何かの情報が強調されるとき、まずは疑ってみることです。
ロシアがクリミア半島やシリアで軍事活動を活発にやっている関係から、ロシア軍は他の場所では活動を控え、出費を抑え、他国との衝突を回避する目的があるのかもしれません。
アメリカの増強は理論上の軍事力のバランスをとるためのものなのです。
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