A-10がシリア反政府派支援でトルコへ派遣
military.comによれば、シリアでイスラム国を攻撃するために、アメリカは少なくとも6機のA-10「サンダーボルト」をインシルリク空軍基地へ配置したと国防総省がいいました。
空軍が退役させようとしていた、「ワートホッグ(Warthog・イボイノシシ)」として知られるA-10の派遣は最初にトルコで報じられ、後に国防総省広報官ピーター・クック(Peter Cook)が確認しました。「A-10がインシルリクに到着しました。私は正確な数は知りません」とクック氏は言いました。「これは計画されていた定期的なローテーションの一環でした」。
他のニュースはインシルリクに約12機のA-10がいると報じました。
8月に、トルコがイスラム国を攻撃するために領域の使用を制限した時、アメリカはイタリアのアビアノ空軍基地(Aviano)からインシルリクに第31戦闘航空団のF-16を6機、要員を約300人派遣しました。
A-10の派遣は作戦立案者が、低速で、低空を飛ぶ、防護力の強いA-10がF-16よりも反政府派を支援するために一層効果的だと考えていることを示します。
ロシアが空爆を開始してから3週間後にA-10の派遣が行われました。A-10は以前にイラクでイスラム国に対して派遣されました。
記事は一部を紹介しました。
対地攻撃機のA-10を派遣することは、間違いなく反政府派への支援を強化しますが、低空を飛ぶことから、撃墜と機体不良などによる墜落の危険は増します。低空を飛ぶ攻撃機は敵の近くに墜落する可能性が高いので、それだけ救助のために増す危険もあるということになります。もちろん、A-10は被弾しても簡単には墜落しません。イスラム国は重機関銃で撃つくらいの抵抗しかできませんから、危険度はさほど高くはありません。
また、イスラム国に対する攻撃だけでなく、シリア軍に対する警告の意味も込められているのかもしれません。反政府派をシリア中部、北部から掃討したいシリア軍にとって、A-10のような戦車を容易に破壊するような兵器は大きな障害です。アメリカはシリア軍を攻撃するとは言っていませんが、シリア軍はこの配備を不気味に感じるでしょう。
もちろん、A-10でシリア軍を攻撃することは、彼らを支援するロシアとイラン、ヒズボラとも戦闘状態に入りかねないことを意味しますから、直ちに介入するようなことはないでしょう。
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