米軍機が国境なき医師団を誤爆
BBCによれば、米軍機がアフガニスタンのクンドーズ市(Kunduz)にある国境なき医師団の病院を誤爆し、19人を殺害しました。
国連高等弁務官、ザイド・ラード・アル・フセイン(High Commissioner Zeid Ra'ad Al Hussein)は攻撃に関して完全で透明性のある調査を要請しました。国境なき医師団は少なくとも職員12人と患者7人が死亡したといいました。少なくとも37人が重傷で、その内19人が職員でした。
「すべては国際同盟軍が実行した爆撃であることを示しています」と医師団はいいました。NATO軍は病院を爆撃したかも知れないことを認めています。ザイド高等弁務官は「国際的・アフガン軍の計画立案者には常に民間人を尊重し、保護する義務があり、医療施設とその要員は特別に保護する対象です」といいました。「これらの義務は関与する空軍に関係なく、場所に関係なく適用されます」。
医師団はアフガン政府と米政府を含めた紛争に関係するすべての側は、9月29日を含めて何度も病院の正確なGPS座標を通告されていたといいました。声明で、医師団はすべての徴候が国際同盟軍が実行したことを示しているといいました。現地時刻午前2時8分から3時15分まで、病院は連続した空爆を約15分間隔で受けました。集中治療室、緊急治療室、物理療法室がある中央棟が繰り返し攻撃を受け、周辺の建物はほとんどそのままでした。
「爆弾が命中した後で、我々は航空機が旋回するのを聞きました」とアフガン北部の医師団の長、ヒーマン・ナガラーサム(Heman Nagarathnam)はいいました。「休止があって、それからさらに爆弾が命中しました。これが何度も繰り返し起こりました。私がオフィスから出た時、中央棟は炎に包まれました。人々は安全を求めて、建物の2つの掩蔽壕へ素早く移動しました」。
医師団の理事、メイニー・ニコライ(Meinie Nicolai)は事件を「国際人道法への忌まわしく重大な違反」だといいました。「我々は同盟軍へ完全な透明性を求めます。我々はこの忌まわしい重大な犠牲が単に「コラテラル・ダメージ」として退けられることを受け入れられません。
アフガン駐留米軍広報官、ブライアン・トリバス大佐(Col Brian Tribus)は以下のように述べました。「米軍はクンドーズ市で午前2時15分(現地時刻)に…軍に脅威を及ぼす者たちに対して空爆を行いました」「攻撃は近くの医療施設に対するコラテラル・ダメージに終わったかも知れません」。
アシュトン・カーター国防長官は声明で「我々はまだ何が起きたのかを正確に特定しようとしています。私は影響を受けた全員にお見舞いを申し上げます」「悲劇的な事件の完全な調査はアフガン政府と調整の下で進行中です」といいました。
アフガンの米軍指揮官、ジョン・キャンベル大将(Gen John Campbell)は後に、空爆は医師団の施設の近辺だったが、米軍隊員へ直接的に発砲している武装勢力を狙っていたと認めました。アフガンのアシュラフ・ガーニー大統領(President Ashraf Ghani)は米主導のNATO軍が事件に対して哀悼を示したといいました。
アフガン内務省は病院に10〜15人の民兵が隠れていたといいました。「彼らは殺され、テロリスト全員が死亡しましたが、医師も失いました」と広報官、セディク・セデキ(Sediq Sediqi)はいいました。タリバンは自身の戦闘員がそこにいたことを否定しました。タリバンの声明は病院に命中した空襲を故意に野蛮な米軍が実行したといいました。
医師団は重傷の職員と患者は車で2時間のプル・エ・コミリ(Pul-e Khumri)へ移送されたといいます。
タリバンが月曜日に市内に押し入ってから、クンドーズ市内で激戦が起きていました。
記事は一部を紹介しました。
まず、攻撃を受けたときに職員が航空機が旋回する音を聞いていることから、これは無人攻撃機ではなく、有人機による空爆の可能性が高いと考えます。大型の有人機はより大きな騒音を出すからです。
病院の正確な位置が分かりませんが、Google Earthでは市内の南部に病院があり、その建物が元記事のビデオ映像にみられる建物に似ていると思われます(kmzファイルはこちら)。
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この推測が確かなら、誤爆はかなり酷い間違いです。一番近い建物までは30mですが、他の建物までは100m程度あります。敷地は塀で囲まれていて、兵の長さは280m×210〜250m。キャンベル大将の発言から推測するに、近くの別の建物と見間違えたのなら、形が似た大きな建物が2つありますが、それらからは260m離れています。決して立て込んだ場所での攻撃ではなく、ここでの誤りは受け入れがたいものがあります。
以上は推測ですので結論はできません。今後出される報告書を待って、また考えたいと思います。
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