米軍が空爆前にリーフレット散布で警告
military.comによれば、米軍はシリアの石油トレーラーの運転手が空爆で命を落とさないためにリーフレットを空中投下しています。
A-10「サンダーボルト」とAC-130「スペクター」が攻撃する45分前、先週土曜日シリア東部で、タンクローリー116台にリーフレットを散布するために戦闘機が低高度を通過しました。「直ちにトレーラーから降りて、逃げなさい」とリーフレットはドライバーに示しました。「警告。空爆が行われ、石油トレーラーは破壊されます。直ちにトレーラーから降りなさい。命を危険にさらさないでください」。
「我々はこれらのリーフレット投下と一部の航空攻撃の低高度通過とを結合します。それは非常に強力なメッセージを送ります」と生来の決意作戦の広報官、スティーヴ・ウォーレン陸軍大佐(Army Col. Steve Warren)は水曜日に言いました。
リーフレット投下は、ロシア軍の非誘導型爆弾を使った無差別的な空爆と違い、精密兵器と諜報資産を使い、民間人が犠牲になるのを避けるためアメリカがより多く骨を折っている証拠だとウォーレン大佐は言いました。
ウォーレン大佐は記者会見で、米軍とロシア軍の間のコミュニケーションは最小限で、民間人の犠牲を顧みないと言い、ロシア軍の時代遅れの戦術を冷笑しました。「大統領が言ったことに関しては、御存知の通り、間違いなく私は大統領が言ったことを承知しています」「現在現場にいる我々はロシア軍といかなるタイプのコミュニケーションもとっていませんし、そうする計画もありません」「だから、それはより高いレベルで動かされていることなのです」「我々は(ロシア軍の空爆から)民間人の犠牲を多く読み取っていませんが、ロシア軍は非誘導型爆弾を使っています。彼らの歴史は向こう見ずで無責任なものでした」「私はこうした作戦を実行するために、ロシア軍がラッカ(Raqqa)に大編隊を飛ばす議論があったことを知っています」「我々にとって、御存知のように、それらが時代遅れの戦術であることは注目に値します。我々はもうそうした戦術すら使いません」「一度に10機、あるいは12機やそれ以上を空中に配置するという考えは、御存知のように非常に古いやり方です」「それらは同盟国が実行している精密な攻撃を行う技術、技術、能力を持たない場合にのみ必要な戦術です」。
記事は一部を紹介しました。最近の政治や空爆の動向に関する中間部分に書かれる説明は省略しました。
事前に警告する米軍のやり方は望ましいことです。油田への攻撃を避けるため、これまでは自制していたタンクローリーへの空爆を開始する際、運転手の犠牲を避けるためにリーフレットを散布したことは正しい判断です。
ロシア軍は空爆を統括する空軍司令部の映像を公開し、最新の装備で空爆を行っていると豪語しました。そして、誤爆は一つも起こしていないとも。
しかし、今回の記事で、実は時代遅れの大編隊による爆撃を行っていることが判明しました。これは第2次世界大戦時の戦術を連想させる話です。非誘導型の爆弾は爆撃機が照準して、落下させるだけの爆弾で、精度が低いことで知られます。飛行機の高度、速度、風速から落下予想地点を計算し、そのタイミングで投下するだけですから、地上に落ちるまでに大きな誤差が生じます。この方法は建物を狙うのは難しく、それ故に東京空襲のような都市爆撃が選ばれたという、日本人にとっては忌まわしい戦術です。精密でないから一度に沢山の機を飛ばして、確実に戦果が出るようにするのです。これで正確に爆撃し、誤爆もしていないとは到底考えられません。
ロシア軍とのコミュニケーションが最小限なのも判明しました。G20では政治レベルで格好をつけただけで、現場では十分な調整はとれていません。事前に飛行コースを教える程度の話です。不測の事故が起きないとは言い切れない状態です。
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