シリア民主軍がティシュレンダム等を占領

2015.12.28


 military.comによれば、シリア系クルド人、アラブ人、キリスト教徒のグループを含む米主導のシリア反政府派は、シリア北部での同盟の前進の一環として、イスラム国からユーフラテス川の主要なダムを奪いました。

 シリア民主軍(Syria Democratic Forces)は今週早くに、北部のイスラム国の拠点の補給路遮断を狙った新しい攻勢を発表しました。民主軍はシリア北部に電気を多く供給するティシュレンダム(Tishrin・kmzファイルはこちら)を土曜日に占領しました。民主軍の広報は今週早くに民主軍がラッカ(Raqqa・kmzファイルはこちら)と北部マンビジ(Manbij・kmzファイルはこちら)の拠点をつなぐ補給路を遮断することも試みていると言いました。


 記事は一部を紹介しました。

 これはバグダディが久々に声明を出したという記事の中に書かれていたのですが、声明よりも重要と思い、紹介しました。ダム、マンビジとラッカの位置関係を考えると、シリア北部からの補給路はかなりの部分で遮断できると考えられます。ティシュレンダムは端も兼ねた施設です。アレッポ南東部は確かイスラム国の支配地域だと思いますが、それ以外は大方封鎖できたことになります。あとはラッカの南西にあるタブカダムも占領すれば、イスラム国は包囲される形になります。

 ラッカ攻略を早くやって欲しい。日本にとっては、後藤健二、湯川遙奈両氏の遺体を回収するチャンスです。政府はとっくに遺体回収を放棄すると宣言していますが、ラッカが陥落したら、やらない理由はなくなります。自国民の保護は政府の責任です。遺体であっても回収するのは当たり前の話です。下手すると、ヨルダンがカサスバ中尉の遺体を回収する際に日本人の遺体も見つけてくれるかもしれません。それでも受け取らないなら法人保護は最優先という安倍政権の主張は嘘になります。

 


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