イスラム国がイラク西部の街と基地を攻撃
alarabiya.netによれば、イスラム国は木曜日、イラク西部のアル・バグダッディ(al-Baghdadi・kmzファイルはこちら)を支配し、米海兵隊がイラク軍を訓練している空軍基地を脅かしました。
アンバル州(Anbar)ラマディ(Ramadi)の北西約85kmにあるアル・バグダッディは数ヶ月間、イスラム国に包囲されていました。地区の管理者、ナジ・アラク(Naji Arak)は「アル・バグダッディ地区の90%が武装勢力の支配下になりました」と言いました。民兵は早朝に二方向からアル・バグダッディを攻撃し、街へ前進しました。
武装勢力の別グループが、街の南西5kmにあるアイン・アル・アサド空軍基地(Ain al-Asad air base・kmzファイルはこちら)を攻撃しましたが、撃退されました。米海兵隊員約320人がイラク軍第7師団をここで訓練しています。ここは12月以来、少なくとも1回の迫撃砲による砲撃事件がありました。
国防総省広報官、エリッサ・スミス海軍中佐(Commander Elissa Smith)はアル・バグダッディでの戦闘を認めました。彼女は空軍基地に対して直接攻撃はなかったと言い、「効果のない間接砲撃が基地の近くにありました」と言いました。
イラク国防省広報官はアンバル州の状況に関してコメントを避けました。
alarabiya.netによれば、イラク軍は金曜日、イスラム国の空軍基地に対する攻撃を撃退したと、米海兵隊、イラク軍、米軍当局は認めました。
同盟国の監視資産で支援されたイラク軍(ISF)は攻撃を撃退し、攻撃者8人を殺害したと、米軍の声明は言いました。
アサド空軍基地に対する攻撃は自爆犯数人を含めたイスラム国戦闘員約25人によって実行されました。爆弾犯数名は自爆バストを爆発させたと国防総省は言い、このレポートはまだ予備的なものだと警告しました。
ジョン・カービー広報官(John Kirby)は、一部がイラク軍の制服を着た攻撃者は基地を守るイラク軍によって殺されたと言いました。米軍は関与せず、イラク軍に被害はありませんでした。「同盟軍は攻撃から数キロ離れており、この行為の直接的な脅威の下にはいませんでした」。
イスラム国はアサド空軍基地と近くのアル・バグダッディを木曜日に攻撃し、一晩中、散発的な攻撃がありました。
記事は一部を紹介しました。
米軍がいる基地が攻撃されたということで、緊張して記事を読みましたが、脱力感で終わりました。
何とも不思議な光景です。最近、国内マスコミはイスラム国の支配地域を示すイラスト地図を何度も報じ、広大な勢力に視聴者は圧倒されていたはずです。
今回、攻撃があった場所は首都バグダッドからシリアに至る幹線道路に近く、ファルージャ、ラマディなどの重要都市とつながっています。アル・バグダッディをイスラム国が占領しても、その近くの基地がイラク軍の訓練基地では、ここは本当に支配地域なのかと思えてしまいます。実際、あのイラスト地図はあてにならないのだと考えます。
ここにいるイラク軍がアル・バグダッディに進撃すれば、この街はすぐにでも陥落するでしょう。道路を封鎖すれば、ラマディ−、ファルージャへの補給を切れます。しかし、イラク軍は準備を終えるまでは、そんな小さな戦いはしないのでしょう。
アイン・アル・アサド空軍基地の広大さを確認してみて下さい。こんな基地を25人で攻撃したところで、どうにかなるものではありません。
アル・バグダッディを占領し、そこを拠点にアイン・アル・アサド空軍基地を陥落させることも不可能でしょう。何のための攻撃か、意味が分かりません。この辺にイスラム国の無能さがあります。
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