南スーダンの停戦合意は紛争を終わらせるか

2015.2.3


 alarabiya.netによれば、南スーダンのサルバ・キール大統領(President Salva Kiir)と反政府派の指導者レイク・マシャル(Riek Machar)は月曜日に停戦合意に署名し、15ヶ月間の紛争を終わらせる最終的取引に近づいたと調停者は言いました。

 アフリカ外交筋は、非公表の合意は、暫定政府を形成してから指導者2人がどう権力を共有するかを取り決めたと言いました。合意ではキールが暫定大統領で、マシャルが副大統領になるとされます。

 交戦中の両者は2014年1月にも停戦協定に署名しましたが、頻繁に協定を破りました。

 しかし、反政府派は協定が権力共有合意と名付けられる前に、より多くの詳細が解決される必要があると言いました。

 協定に合意した後、マシャル氏は二者は臨時政府の機能について、さらに多くの議論を行うと言いました。

 少数の詳細は深夜の会談の後で明らかにされませんでした。

 地域の外交官は交戦中の両者に、新しい取り決めを出せなければ、制裁を科すと警告しました。

 東アフリカIGADブロックの調停者、セヨウム・メスフィン(Seyoum Mesfin)は、2人の指導者が2月20日に議論を再開することに合意したと言いました。「(これらの議論は)南スーダンの危機を終わらせるための包括的で最終的な合意を決着することに彼らを導きます」と、キール氏とマシャル氏が最新の和平協定に署名した直後にメスフィン氏は言いました。

 キール大統領の任期が切れる7月までに両者は暫定政府を立てる必要があります。


 記事は一部を紹介しました。

 国連の関係者は、この成果に湧いているはずです。派遣されている自衛隊も同様でしょう。これが部隊の撤収につながるかも知れません。

 しかし、停戦合意は過去にも締結され、破られたという経緯があります。国連部隊の基地が襲撃され、国連のヘリコプターが撃墜されました。今回、本当の和平へとつながるかは不透明のままです。

 なにしろ、停戦合意の内容の概要は、前回と同様で、キールとマシャルが権力を共有するということです。それで失敗しているのに、また同じ内容なのです。実際、これ以外の方法での停戦がありそうにないのだから、他に道はないのです。

 それにしても、この喜ばしいニュースが日本で報じられていないことが不思議です。誰も派遣部隊を心配していないのでしょうか。

 


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