イラク軍がティクリート奪還作戦を開始
BBCによれば、イラク軍はティクリート(Tikrit・kmzファイルはこちら)周辺の地域数カ所をイスラム国から奪還しました。
約30,000人の兵士と民兵がイラク軍のジェット機の支援を受けて、異なる方向から攻撃したとされます。
イランの革命防衛隊の指揮官が作戦に参加したとシーア派民兵指揮官が言いました。
バグダッドの北にあるティクリートは、昨年6月にイスラム国に占領されました。
イラク治安筋は政府派の民兵はアル・ティン(al-Tin)の地区2カ所、ティクリート北東部のティクリート大学付近、西部のアル・アベイド(al-Abeid)の支配を奪いました。
それより先に、ティクリート南東のアル・ドア(al-Dour)と街北部のアル・アラム(al-Alam)、カデシア(Qadisiya)付近でも戦闘が報告されました。
作戦の詳細は僅かですが、陸軍と医療機関筋は兵士5人と民兵11人が死亡したとしています。
米軍はこの作戦に航空支援を提供していません。
イラクのハイダル・アル・アバディ首相(Prime Minister Haider al-Abadi)は、数万人の兵士と民兵がサマラ(Samarra・kmzファイルはこちら)の中心部に集合した、日曜日遅くに作戦開始を宣言しました。
イラク軍はイランの革命防衛隊「グッズ部隊(Quds Force)」指揮官、カシム・スレイマニ(Gen Qasem Soleimani)の支援を受けたと、イランとイラクのメディアは報じました。
記事は一部を紹介しました。
記事にはイラストの戦況図が載っていますが、これを見ると、確かにイラク軍は複数の方向から街の中心部に向かっていることが分かります。
攻撃が起きていないのはイスラム国の支配地域の南西部だけで、こちらに退却するとサマラやバグダッドに近づくことになるので、イラストには嫌な展開となります。
イスラム国をモスル方面に撤退させないのが、この作戦の要諦です。撤退して部隊を再編成し、反撃するのが地上戦の常識ですから、それを阻止するのです。
複数の方向から攻めることで、防御側の戦力を分散させることも狙います。
全体的に良好な作戦と言えます。兵数も十分なので作戦は順調に行くでしょう。半月もあればイスラム国を駆逐し、モスルに向かえるものと考えます。
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