オスプレイがヘリモードでカトマンズに到着

2015.5.4


 BBCによれば、アメリカの支援部隊がネパールに到着しました。

 米海兵隊員約100人、ヘリコプター2機、垂直離着陸ができるオスプレイ4機が現在カトマンズにいます。彼らの到着はネパール唯一の国際空港が滑走路長が足りない懸念から大型航空機の着陸を禁止された時に行われました。

 震央はグルカ地域(Gorkha)にあり、嶮しい地域へ向かう多くの道路は地滑りのために通行できません。航空機6機は月曜日に支援飛行を開始することになっています。

 ポール・ケネディ准将(Brig Gen Paul Kennedy)は「我々は遠隔地へ行く捜索救助チームを得ています。我々は救援物資、特にシェルターを得ています」と言いました。

 ネパール政府広報官は、カトマンズの空港の新しい着陸制限は支援飛行に影響を及ぼさないと言いました。196トン以上の航空機が着陸を許可されましたが、制限は滑走路場の窪みのために課されたと当局者は言いました。

 marinecorpstimes.comが、米太平洋司令部によると現在ネパールに地震救援活動に関与する米軍兵士142人がいると報じました。

 内訳は海兵隊員86人、陸軍兵士38人、空軍兵士18人だと広報官、デヴィッド・イーストバーン陸軍少佐(Army Maj. David Eastburn)はは言いました。ロスアンゼルスタイムスは土曜日、米兵約500人が救援活動に参加すると報じましたが、広報官は数字を確認しませんでした。

 海兵隊は航空機に燃料補給するためにKC-130Jを3機も派遣しました。オスプレイは沖縄の普天間基地にある第262海兵中型ティルトローター飛行隊に所属します。KC-130は岩国基地の第152海兵給油輸送飛行隊に所属します。加えて、フィリピンのクラーク空軍基地から空軍機C-17がUH-1Yを1機を乗せてカトマンズに到着しました。

 日曜日に着陸したC-17が滑走路を損傷させなかったことを確認し、C-17よりも小型の航空機全てがカトマンズ空港に開かれたとイーストバーン少佐は言いました。

 stripes.comも米軍のネパール到着を報じました。

 C-17の隣に駐機する大型輸送ジェット機を所有する中国軍の兵士たちは海兵隊がUH-1を降ろす時に感銘を受けていました。彼らはオスプレイが首都周辺の壮観な山を編隊を組んで通り過ぎて現れると写真を撮るために集まりました。

 C-17を最初に離れた1人は、海兵隊のヒューイ・パイロットのダンカン・ジェームズ大尉(Capt. Duncan James)でした。ジェームズはペンデルトン基地近くの山の上5000フィート(1,524m)を飛んできましたが、地震救済任務の間に与圧されないヘリコプターで10,000フィート(3,048m)へ上昇するよう要求されるかも知れません。「その高度で飛ぶのは大変ですが、我々はそれをする訓練をしています」。ヒューイは支援がどこに必要かを知るために地域を調査します。彼らは人員と18,500ポンド(8,391.6kg)の救援物資を輸送できるとジェームズは言いました。小型航空機として、ヒューイは他のヘリコプターが行けない場所に行くことができます」。


 関連する記事を探し、重要な部分を紹介しました。

 各記事に掲載された写真はオスプレイがヘリモードでカトマンズのトリブバン国際空港に着陸したことを示しています。こういう写真を見たかったのです。おそらく、このオスプレイは物資は搭載しておらず、軽量の状態でしょうが、トリブバン国際空港の標高1,338mとその数十メートル上空ではヘリモードで飛べることが確認できたことになります。首都周辺の山を越える時は、まだ固定翼機モードだったはずです。

 ヒゲの隊長こと佐藤正久参議院議員はフェイスブックにこう書いています。(記事はこちら


【ネパール内陸山岳地震にオスプレイの有用性、普天間基地のオスプレイ派遣】
日本国内、特に沖縄でもマスコミは大きく報道していないが、普天間基地のオスプレイがネパールに派遣された。
道路素質が悪く、山岳地帯や高地での災害対処では、ヘリの運用は極めて有用だが、国際社会のヘリ支援には課題がある。ネパールは内陸国故に隣国のインド等の港に艦船でヘリを輸送してもそこから、ヘリコプター自身で、標高が高く、気圧が薄くかつ気象が変化しやすい山岳地帯を越えてネパールに移動しなければならず、日本の国際緊急援助隊登録のUH-1タイプではかなり厳しい。
その点、航続距離が長く、固定翼と回転翼の両方の機能を有するオスプレイは、滑走路がなくともある程度の空き地があれば着陸可能なので、艦船輸送やネパール国際空港の混雑の影響も受けにくい。将来の陸自にオスプレイが配備された際には国内の離島災害対処だけでなく、国際緊急援助隊の一部としても活躍が期待されるだろう。

 早速、佐藤氏はオスプレイの売り込みを始めたようです。米軍がUH-1を使うことにしているのに、UH-1の性能が低いことを強調し、オスプレイが地震の救難に最適だと主張します。

 しかし、ヘリモードでの高度限界と、ダウンフォースが強く不整地では木々を周辺に飛び散らかす問題を抱えて、どこまで使えるのかは、コンクリート製の滑走路への着陸だけでは判断ができません。ネパールガンジ空港、ポカラ空港以外の空港は標高2千メートルを越えており、ヘリモードで着陸できるのかが問題です。不整地へヘリモードで着陸することは現実的かという問題は、今後の活動を通じて確認していく必要があります。

 ちなみに、佐藤氏がリンクを張っている記事の著者は「JSF」というペンネームのブロガーで、「週刊オブイェクト」を運営している人物ですが、いわゆる軍事オタクで、当サイトにも喧嘩を売ってきたことがあります。こんな人の記事を引用するのは、元自衛官として見識を疑います。


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