アメリカの空港保安チェックに批判

　alarabiya.netによれば、火曜日にアメリカの空港がテロにつながる大勢の人々を雇用してきたという報告書が公表され、アメリカの輸送の安全に責任を負う当局に批判が集中しています。

　調査員が95％の成功率で警備をすり抜ける偽の爆弾と兵器を忍び込ませられたことを見出した国土安全保障省の報告が出てから、運輸保安庁（TSA）はすでに混乱しています。

　国土安全保監察官、ジョン・ロス（John Roth）は政治家の前で、TSAがアメリカの空港で雇われている少なくとも73人の人々がテロリズムに関連があることを察知できなかったことを見出した新しい報告書を議論しました。法律上、TSAは雇用プロセス上で限定的な監視しかせず、資格を持つ志願者を適切に調査することを保証できていなかった」と報告書は言いました。ロスは、FBIのテロリスト監視リストを含めて、当局にすべての関連情報へアクセスさせるよう法律を変える必要があると言いました。

　ミネアポリス・セントポール国際空港の副警備長のベッキー・ロアリング（Becky Roering）は公聴会で、元従業員がイスラム国に参加するためにシリアに行ったと言いました。同じ公聴会でTSA当局は、無作為か「名が知れている」か「信頼できる旅行者」のステータスなので危険は低いとして、乗客をプレ・チェックする計画を批判しました。「TSAはできるだけ早くに乗客を処理するために『プレ・チェック』ステータスをハロウィンのお菓子みたいに渡しています」とロアリングは言いました。TSAのプレ・チェック計画に百万人以上が契約し、別の700万人が搭乗手続きを処理するために無作為に選ばれました。

　ある事例では、過激派組織の元メンバーは自分が無作為にプレ・チェックへのアクセスが与えられたことに気がつきましたが、TSAの職員は彼を認識して上司に報告しました。ロアリングはTSAの職員は士気が低く、恐怖と疑念の環境で働いていると言いました。

　先週、調査員が偽の爆発物と武器を何十回も検査をすり抜けさせた後、国土安全保障省の長官、ジェ・ジョンソン（Jeh Johnson）はアメリカの空港でのセキュリティ検査を改善する新しい方法を発表しました。

　記事は一部を紹介しました。

　空港のような場所で完璧な警備は不可能です。米軍基地での警備チェックでも、基地に忍び込んで偽の爆弾を仕掛けるテストで、警備側が負けることが多いと聞きます。このテストは依頼を受けた特殊部隊員が出入り業者になりすますなどして原潜の原子炉のような重要な場所へ行き、侵入に成功した印を置いてくるものです。

　しかし航空機に武器や爆弾を持ち込む事件が激減したのは、アルカイダなどのテロ組織が素人集団に近いためでしょう。これまでに捕まった人はかなり間の抜けた方法で航空機を爆破しようとしました。乗客に化けるのは成功率が低いのです。私自身、日本国内の空港でうっかりスマートフォンをポケットに入れたまま金属探知機を通過したことがありますが、警報は鳴りませんでした。しかし、もっと大きな金属物なら警報が鳴ったでしょう。機体を爆破するほどの大きな物は通過させることが難しいのです。やはり空港職員で、貨物や整備を担当する者にテロリストの協力者がいると恐い。彼らは機体の中に爆発物を持ち込める場所にいます。