イスラム国がラマディのダムを一部閉鎖
alarabiya.netによると、イスラム国はイラク西部のユーフラテス川のラマディダム(kmzファイルはこちら)のゲートを閉鎖し、水でイラク軍を攻撃するつもりです。
イスラム国は以前にイラク政府に対して水を武器として使おうとしました。昨年夏、民兵たちはイラク北部のモスルダムを占領し、バグダッドを水浸しにすると脅しました。脅迫はクルド軍が空爆の支援で彼らを追い出したため終わりました。
対応を議論するためにアンバル州議会が水曜日開催されました。メンバーの1人、タハ・アブドル・ガーニー(Taha Abdul Ghani)は水を解放するためにダムのゲートを爆破するべきだと言いました。
ラマディ住民と地元灌漑当局者は、武装勢力がダムのゲート2カ所を開いたままにしたのは、彼らの上流の支配地域を水浸しにしないためだと言いました。ラマディダムの部分的な閉鎖はより多くの水がハバニヤ湖(the Habbaniya lake)に流し込みました。
州治安当局高官ファリア・アル・エサウィ(Falih al-Essawi)は、政府は別のダムを開いて水をハバニヤ湖からユーフラテス川に戻し、南部州の水不足を防いだと言いました。しかし、彼はこれが3日間効果があるだけの一時的な手法だと言いました。「政府はすぐに行動しなければなりません。さもなくば悲惨な結果と大規模な環境被害は不可避です」。
記事は一部を紹介しました。
ラマディダムはハバニヤ湖との分岐点に2カ所あるようです。kmzマーカーは南側のダムの位置を示しています。北側のダムは南ダムから通じる道路の脇にあります。一見ただの橋のようですが、水門が附属されているのです。ここを閉じて、水を溜め始めたようです。
しかし、ダムというよりは堰と呼んだ方が分かりやすい施設であり、堰の高さがそれほどでもないので、どれだけ水を溜められるのかは疑問です。モスルダムとは訳が違います。モスルダムは頑丈すぎて、破壊するのが大変そうでしたが、ラマディダムは溜められる水の量が疑問です。
ダムを破壊して敵を殲滅したという話を過去に聞かないのは、水の流れは予測しやすく、軍はそこを避けることができるためでしょう。イラク軍が前進してきたら水を放って、一時的に移動を妨害できても、それ以上の効果はないと思われます。今回はこの作戦がどれほどのものか、やってみて欲しいと思うくらい期待薄です。
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