military.comが長崎平和式典を報じる

2015.8.10


 military.comが長崎での長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典について報じました。

 安倍晋三首相(Prime Minister Shinzo Abe)を聴衆に迎え、記念式典で長崎の原爆被爆者は、安倍政権が導入する安保法案が被爆者の望みに反し、戦争へつながると言いました。

 「我々はこれを受け入れられません」と86歳のタニグチ・スミテル(Sumiteru Taniguchi)は、彼の外傷を詳細な写真で、1945年8月9日に他の者たちがどのように死んだかを説明したあとで言いました。

 キャロライン・ケネディ大使(Ambassador Caroline Kennedy)を含めた75ヶ国の代表は、長崎平和公園で31度の朝の太陽を遮るために、高く白い天蓋の下に集まった人々の中にいました。

 11時20分、B-29が原爆を投下して7万人を殺し、日本が第二次世界大戦を降伏を促進するのを助けた時刻、ベルが鳴り、彼らは黙祷しました。

 3日前の最初の広島の原爆は14万人を殺したと見積もられます。

 安倍がこの地域で発展する脅威の中、日本の抑止能力を高めるという安保法案は大衆の堅固な反対に行き当たりました。法案は日本の軍隊を限定的な条件の中で同盟国を防衛することを認めることで、軍隊を自衛に制限する憲法上の制限をより緩和します。

 田上富久長崎市長(Tomihisa Taue)は同じ式典で、法案に関して広範な不安があると指摘しました。法案は衆議院を通過して、参議院の前にあります。「私は日本政府にこうした不安と懸念の声を聞くよう求めます」と田上市長は言いました。潘基文国連事務総長(U.N. Secretary General Ban Ki-moon)は田上市長とその他の者たちの核兵器廃止と同じことを言いました。「私は心から世界的なスローガンを発することであなた方に加わります。ノー・モア・ナガサキ。ノー・モア・ヒロシマ」。潘総長は国連軍縮局代表のキム・ウンソー(Kim Won-soo)のメッセージを読み上げました。

 安倍は、短い言葉で、核攻撃を経験した唯一の国として、日本はこうした兵器のない世界を実現するために主要な役割を演じようとすると言いました。


 記事はほぼ全部を紹介しました。

 これには驚きました。米軍人向けの新聞であるmilitary.comが長崎の平和式典を報じ、しかも安倍政権の安保法案についても書いているのです。それも冒頭部分で触れています。直接的な表現はないものの、安保法案に否定的な記事です。流石に安倍にヤジが飛んだことまでは書いてはいませんが。

 ケネディ大使が参列したことも、原爆投下への謝罪を望んでいるオバマ政権の考えを伝えています。

 割と日本寄りの記事だという印象です。アメリカ国内にも原爆について、反省すべきとの声があるのを反映しているようです。原爆が終戦を早めたという見解はそのままですが。

 映画監督のジェームズ・キャメロンは原爆に関する映画を制作したがっています。これが完成すれば、アメリカ人の意識はさらに変わるでしょう。これまでテレビドラマが原爆を描いたことはありますが、劇場用映画では取り上げられてきませんでした。

 


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