カーター長官が地上軍増援について語る
military.comによれば、アシュトン・カーター国防長官(Defense Secretary Ashton Carter)はイラクとシリアの地上軍派遣という論争の的の問題について再び対処しています。
「我々は(イラクで)戦地に3,500人を置いており、これ以上のことをする機会を模索しています」とカーター長官はダボス会議で行われた先週のインタビューでCNNに言いました。
カーターはアサド軍と戦う現地部隊の顧問としてシリアに特殊部隊兵士約50人と、3,500〜3,600人の米兵がイラク軍の訓練と顧問としていることを認めました。「我々は場所を統治し、場所の治安を維持することに関して、地元軍の代わりを務めることは考えていません」「それが我々がシリアに特殊部隊を置いた理由です。彼らは相当に力を増幅します。彼らは我が軍の強力な力を彼らにつなげる唯一の者です。この戦略的概念は代わりを務めるためではなく、可能にするためです」。
カーターは第101空挺師団の第2旅団戦闘団の兵士1,300人に言及しました。彼らはこの春、訓練を担うために第10山岳師団の第1旅団戦闘団の同数と交替するために派遣されることになっています。
先週、スイスとパリでの国防当局者との会合で、カーター長官はイラクにおけるアメリカと同盟国の兵士は活動の勢いが増加すると共に飛躍的に増えると言いました。カーター長官は主要な焦点はモスル(Mosul)、ラッカ(Raqqa)からイスラム国参加の民兵を潰走させることだと言いました。「我々はこれら2カ所で彼らを破壊する必要があり、私はできるだけ早くにそれに取りかかりたいのです」。
しかし、先週、バグダッドから国防総省への状況説明で、報道官のスティーブ・ワーレン大佐(Army Col. Steve Warren)は、現在、イラクに3,550人と見積もられる兵士に教官として加わる追加の兵士が何人かという件について「我々はまだ人数を確定していません」と言いました。「最大でも間違いなく数百人です。数千人ではなく、数百人ですが、米軍の増員はモスル増強のためにも必要かもしれません」。
先週、「Politico」の論説で、カーター長官は「我々はいくつかの戦線で勢いを増していて、敗北へと続く不可逆的な経路へイスラム国を置く所存です。いまはさらに多くを行う時です。我々が作戦を加速するとき、同盟国のすべてがそうしなければなりません」と言いました。
バラク・オバマ大統領(President Barack Obama)は米軍による地上戦を否定し、空爆を誘導するためのアメリカ人の前線航空管制官も戦線から締め出しましたが、地上軍(boots on the ground)の定義と軍人が戦闘を行っているかどうかのは議論は議会で続いています。
空軍長官のデボラ・リー・ジェームズ(Air Force Secretary Deborah Lee James)は、イラクとシリアで飛行任務を行う米パイロットの航空軍(boots in the air)について、よく言及します。
昨年10月の国防総省での記者会見で、カーター長官は国がまだ地上戦に関与しない間に、いかにして米兵が戦闘で英雄的に死んだかを説明しようとしました。カーターはデルタフォースの39歳のヨシュア・ホイーラー曹長(Master Sgt. Joshua Wheeler)を、クルド人のペシュ・メルガ(Peshmerga)戦闘員と共にイスラム国の人質70人を解放するヘリコプター強襲の中で銃声へ向けて走った典型的な英雄として称賛しました。彼はイスラム国に対する作戦の中で最初の戦死者になりました。「これが戦闘です」と長官はイラク北部ハウイジャ(Hawija)東にあるイスラム国の刑務所施設への急襲を語り、「我々はこの種のことよりもさらに多くをするとを予測します」。しかし、米兵が直接的な戦争に関わることに対する政策について尋ねられると、彼は「物事は複雑だ」と付け加えました。「アメリカ人はシリアとイラクの領域を戦闘任務を、何千もの戦闘任務を飛んでいます」と長官は「終わりの見えない展開(mission creep)」の訴えを否定する時に言いました。「アメリカ人は全土でイラク軍の訓練と顧問に関与しています」と彼は言いましたが「我々はかつてはイラクでもった、あるいはアフガニスタンで過去数年間もっていた戦闘隊形をそこにもっていません」。
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米政府が増援を送る方向で動いているようです。かつてはイラク人と外国人武装勢力と戦うために兵士を派遣しましたが、今回は違います。イラク人を支援するための訓練教官、顧問としての任務です。
戦争をしているとの意見を避けるために、特殊部隊に関しては地上部隊の派遣と呼ばないようにしています。理由は少数の部隊で、特別な任務にだけ従事するからです。重戦車の火力で広範な面積を占領する陸軍の仕事とは別だという訳です。しかし、これは無理のある解釈で、実際、戦死者も出ています。空軍は敵の上空を飛んでおり、ヨルダン空軍はすでにパイロットの犠牲者を出しているのですから、米空軍にもその可能性があります。
現状は終わりの見えない展開ではありません。ブッシュ政権がやった対テロ戦とは比べられないほど明確な方針があります。長引いているためにそう見えないと考える人もいるでしょうが、見通しのないことに大量の軍隊を注ぎ込んでいるのとは話が違います。イスラム国のようなテロ組織は根絶できなくても、規模を縮小することはできるでしょう。
いま増援を批判するのは、シリア軍が化学兵器を使った直後に、ブッシュ政権が偽情報でイラクに侵攻したことを連想して反対したのと同じです。米民主党政権はブッシュ政権に比べると現実的な方法を選んでいます。
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