コーカサスでイスラム国が活動
military.comによれば、イスラム国はロシアのダゲスタン(Dagestan)の北コーカサス地域(North Caucasus)にある誇大の城塞で起きた銃撃事件で犯行声明を出しました。
地元のニュース「Caucasian Knot」によれば、1人を殺し、11人を負傷させたデルベント(Derbent)の歴史的城塞での火曜日夜の攻撃は、9月以降、コーカサスでイスラム国が声明を出したのは2度目です。
ロシア当局は地元住民がジハード戦士グループに参加するのを防ぐために戦っています。ロシア政府は過去2ヶ月間、イスラム国に対する空爆をイラクとシリアで行っています。
「アラーのお陰で、カリフの戦士たちはダゲスタン南のデルベントで特殊部隊将校のグループを攻撃でき、将校1人を殺し、その他を負傷させました」とイスラム国が水曜日に述べたのをテロ組織監視団体「the SITE Intelligence Group」は引用しました。
チェチェン(Chechnya)の東にある不安定な地域、ダゲスタンのイスラム主義の反政府派はますますイスラム国に参加するようになっています。イスラム国は6月にそこで組織を確立したと宣言しました。ダゲスタンの指導者、ラマダーン・アブドゥラチポフ(Ramazan Abdulatipov)は先週、住人約600がイスラム国に参加するために立ち去り、イスラム国のアピールを抑えるために対テロ委員会がすべての地区で設置されたと言いました。地域の警察は今月、さらに高い数字を公表し、ダゲスタン住民900人がシリアでイスラム国に参加したと主張しました。
「イスラム国の成功には北コーカサス出身の民兵へのアピールがあります」と政治アナリスト、アレクセイ・マカルキン(Alexei Makarkin)は言いました。「地域の武装グループの指導者多数はイスラム国に忠誠を誓い、財政支援を受けることを望みました。イデオロギーは主要な要素ではありません」。
ロシアの連邦治安局(Federal Security Service: FSB)は、今月早くにロシア人約2,900がイラクとシリアでジハード戦士と共に戦っているか、戦っていたと言いました。
通信社「RIA Novosti state」は、匿名の情報筋がデルベントの攻撃はロシア軍を狙い、FSBのメンバーが殺され、その他が負傷したと述べたと報じました。
森に隠れていたとされるガンマンが、2003年にUNESCOの世界遺産になったデルベントの要塞近くで人々のグループに発砲しました。法執行官は67個の薬莢が現場で回収されたと通信社「Interfax」に言いました。
アナリストはこの地域でのイスラム国による非連続的な事件は、グループがまだロシア国内で大規模な攻撃を準備していないことを考えると、より広範な動きを構成しないと言いました。「イスラム国はまだこの地域で大きな攻撃の可能性を示していません」と、北コーカサスで戦闘を監視するサイト「Caucasian Knot」の編集長、グレゴリー・シュヴェドフ(Grigory Shvedov)は言いました。「イスラム国民兵はこの地域に存在しますが、テロ行為への関与は限られています」。シュヴェドフはグループはこの地域ではまだ形成段階にあり、資源は我々が考えるより限られていると言いました。
「Caucasian Knot」によれば、1月から11月までの戦いで、ダゲスタンで少なくとも118人が殺されたと言いました。
記事は一部を紹介しました。
ロシア政府がイスラム国への空爆に躍起になる理由の一つが中央アジアでテロ組織が活発にならないようにすることです。シリアやイラクにも近いコーカサスで過激派がイスラム国と連携すると、ロシアにとって不安が増えます。まだ活動は限定的といえ、600人とか900人の民兵がシリアで戦っているとすれば、小さな数字とはいえません。
ロシアは多数の民族で構成される国で、その外縁部は分離する可能性を秘めています。それはロシアという国を瓦解させかねないとロシア政府は考えます。また、モスクワの劇場でテロ事件があったように、中枢でのテロ攻撃も想定しなければなりません。ロシアがシリア空爆で見せる頑健な態度にはこんな理由があります。
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