イスラム国がシリアとイラクで領域を減らす
alarabiya.netによれば、米主導の対イスラム国同盟は火曜日、イスラム国がイラクでその領域を最も広いときから40%、シリアで20%縮小したと言いました。
この見積もりについて、イスラム国からのコメントはありません。「我々はイラクにおいては40%と考えます。よい数字を得るにはより難しいシリアでは、約20%です」と同盟国の公報、スティーブ・ウォーレン大佐(Col. Steve Warren)はバグダッドの記者会見で言いました。「イラクとシリアを共にすると、彼らは一旦獲得した領域の30%を失いました」。
イスラム国は2014年にイラクの3分の1を席巻し、北部最大の都市モスル(Mosul)を占領し、バグダッドの周辺に到達しました。それから米主導の同盟国とイランが支援するシーア派民兵が支援するイラク軍、クルド軍による反攻は、バグダッドの北にあるティクリート(Tikrit)を、先月は西にあるラマディ(Ramadi)を含めて、彼らをいくつかの街から追い出しました。
シリアでは、イスラム国はバシャル・アル・アサド大統領(President Bashar al-Assad)の軍隊と彼の統治に反対する反政府グループと戦っています。
イスラム国は米主導の同盟国と、シリア政府を支援するために軍用機を送ったロシアによる空爆に直面しています。イラクのハイダル・アル・アバディ首相(Prime Minister Haider al-Abadi)は先月、2016年が過激派グループに対する最後の勝利の年になると言いました。
記事は一部を紹介しました。
シリアでは北部のコバネや北東部でクルド軍に負け、シリア軍の前進もありました。イラクではティクリートとラマディ、シンジャル付近などを失いました。それを考えるとこの程度の数字になるのかもしれません。まだ、イスラム国に対して決定打は出せていないものの、ある程度の進歩があったといえます。
国内マスコミはお馴染みの「先見えぬ」「効果上げぬ空爆」といった言葉を並べますが、実際には事態は進展しています。
まだ、シリアのラッカなど重要拠点を押さえていませんから、これだけで喜ぶことはできません。地上部隊の動きが遅すぎるのが問題です。一度占領した場所を奪還されることも多く、今後、どうなるかは関係国の努力次第です。
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