南スーダン元国防副大臣が対立する両派を批判

2016.10.24


 sudantribune.comによれば、23日、南スーダンの元国防副大臣は、サルバ・キール大統領(President Salva Kiir)と、反対勢力のレイク・マシャル(Riek Machar)が退かなければ、国は部族の小数集団へと崩壊すると警護しました。

 2013年にジュバ(Juba)での戦いを煽動したとして逮捕されたマジャク・アゴット(Majak Agot)はキールとマシャル両方が国の無政府状態に責任があると主張しました。

 IBTimes UKによれば、元当局者は和平はキール大統領とマシャルが政治プロセスから除外された場合のみ、国内で達成されると断定しました。

 「国が全体的に崩壊する兆しがあります。それは予想外のレベルです」とアゴットはいいました。

 「実行されている政治は人々が分裂するよう促し、社会機構を破壊しています。激しいヘイトスピーチ、部族の動員があり、分断化を導いています。南スーダンは、これら2人の指導者により、旧ユーゴスラビアへの階段に置かれています」と彼は続け、バルカン半島の分裂につながった部族紛争に言及しました。

 しかし、アゴットは指導者2人が退いた時の、別の指導者の提案はしませんでした。


 記事は一部を紹介しました。後半は南スーダン政府当局者の話で、中身は何度も聞いたマシャルの批判なので省略しました。

 アゴット氏は「The Sentry」が報告したように、キールとマシャルの対立が紛争の原因だとしています。これについて、日本のメディアはアゴット氏にさらにインタビューして欲しいところです。

 さらに気になるのは、「ヘイトスピーチ」「部族の動員」という大きな動きがあることです。稲田朋美防衛大臣は首都を視察して、落ち着いていると言っていましたが、アゴット氏の話では、首都周辺でもそういう動きがあるように受け取れます。そして、それは危険なレベルに達しているようです。

 「無政府状態」との言葉もあります。危険人物が運営していても、一応、政府は動いていると考えられてきましたが、アゴット氏は無政府状態だと述べています。

 南スーダンに関しては、まだまだ知られていない出来事が起きていると考えるべきでしょう。野党が調査団を派遣して、実態を調べて欲しい。メディアも独自の取材を行うべきです。

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.