UNICEFが南スーダンで子ども兵多数を解放
sudantribune.comによれば、26日、南スーダンの反対勢力が徴用した子供145人が南スーダン東部で解放されたとUNICEFはいいました。
子供たちは消滅した反対勢力コブラ派の国防副大臣デビッド・ヤウ・ヤウ(David Yau Yau)、元第一副大統領レイク・マシャル(Riek Machar)配下の戦闘員でした。
「我々の希望は本日の解放にその他大勢が続くことで、我々はすべての派閥が国際法に従い、徴用を止め、軍務につく子供を解放することです」とUNICEFの南スーダン代表、マヒンボ・モドエ(Mahimbo Mdoe)はいいました。
子供たち145人はボマ州(Boma)ピボル郡(Pibor)の式典で解放され、2016年に武装反対勢力が解放した子供の人数を800人にしました。
2015年にピボル地区で1,775人の子供が解放されました。UNICEFは南スーダン軍と様々な反対勢力に参加する子供の人数を16,000人とします。
子供の大半は対立する軍隊の見張り役として活動したり、実際の戦闘に従事します。
「全土で戦闘が進行中であり、UNICEFは子供の徴用に関する報告を受け取り続けています」と、UNICEFの声明は付け加えました。
復員する子供たちは、武装解除され、彼らのコミュニティね再結合する正式なプロセスを始めます。
カウンセリングサービスと衣類も提供されます。
sudantribune.comによれば、27日、南スーダンの武装反対勢力(SPLM-IO)は子供を誘拐しておらず、そうする意向もないといいます。
「これはジュバ(Juba)のならず者政権が我々の運動に対して始めた変わらぬネガティブキャンペーンです。我々の軍隊は子供を誘拐しませんでした。彼らは過去にそれをまったく行いませんでしたし、そうした意向や理由がありません」と、指導者レイク・マシャルの報道官、ジェームズ・ギャトデット・ダク(James Gatdet Dak)はいいました。
彼は、SPLA-IOが西エクアトリア州(Western Equatoria state)の東ムンドリ郡(Mundri East county)で、学童500人を誘拐したという、南スーダン政府による非難に対応していました。
水曜日に、モバイル通信網がある西ムンドリ郡からメディアに語った東ムンドリ郡コミッショナーのジョン・ヘンリー(John Henry)は、SPLA-IOのメンバーと考えられる武装グループが異なる場所からケデバ(Kediba)を攻撃し、学童を捕まえたと伝えられたといいました。
彼らはブッシュへ引き上げる前に、支配下に置いた町を攻撃する間に彼の家も狙ったと伝えられます。
しかし、ダク報道官は、彼のオフィスは子供の誘拐について何も報告を受け取っておらず、大半が高齢の女性と子供は政府軍との戦闘の間にブッシュの中へ逃げたといいました。
ダク報道官は、民間人は彼らを反対勢力を支援していると非難する政府軍によって狙われることをおそれ、SPLA-IOが支配する地域で保護と安全を探し、そのために政府支配地域から逃げているといいました。
「私が知っているのは、政府軍によって民間人が狙われているということです。だから、彼らは政府が支配する街から逃げます。だから、彼らはサルバ・キールの政権から離れて保護をさがしています」と彼はいいました。
彼はSPLA-IOに子供を誘拐する理由はなく、政府の兵士と違い、彼らの軍隊は未成年の戦闘員を受け入れないといいました。
子ども兵が解放されたことは喜ばしく、ほっとさせられる話題です。しかし、こういうことに国政に携わる政治家が関心を持ち、注視しているという話を聞かないことに、改めて不満を感じます。国内のことで精一杯かもしれませんが、日本国民の幸福を考える上でも、こういう悲劇的な現実に目を向けることも大事でしょう。なにより、人権が著しく侵害されている世界があることを、政治家が知らないとか、同情を示せないというのは最悪です。
ダク報道官がいうとおりなら、別の場所で反対勢力の子ども兵が解放されることはなかったはずで、この二つの記事が著しく食い違っているのが気になります。
子ども兵は徴用したが、誘拐まではしていないという意味にも解釈できますが、未成年の子供はまったく徴用していないという発言と矛盾します。政権の批判に対しては言い返すという方針なのかも知れませんが、別の地域でUNICEFが子ども兵を解放しているのだから、派閥の中に子ども兵を徴用しているところがある可能性が高いといえます。
エクアトリア地方では政府軍が攻撃を続けている報道があるので、ダク報道官が言う通りかも知れませんし、戦闘のために反対勢力が子ども兵を集めている可能性もあります。
批判を浴びたくないのなら、子ども兵を徴用しないよう、すべての反対勢力軍に指示を出すべきでしょう。
なにしろ、アフリカでは子ども兵の徴用は当たり前に行われているのだから、簡単な説明だけでは信用できないのです。
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