アフリカで駆けつけ警護はどう報じられたか?
南スーダンの隣国の新聞、sudantribune.comが日本の駆けつけ警護をどう報じたかを見てみましょう。以下記事の全訳です。
日本は戦禍の南スーダンで国連平和維持活動を承認したことを発表しました。
火曜日、日本の内閣が承認した兵士350人は、昨年制定された警備法の下で派遣されます。
日本の安倍晋三首相は「南スーダンは自身で平和と安定を確保できません。まさにそのために、国連平和維持活動は行われています」と議会の委員会で言いました。
日本は2011年以来、南スーダンに兵士を派遣していますが、活動は非戦闘地域での建設活動に限定されていました。
一方で、稲田朋美防衛大臣は、政府は兵士が他の外国の部隊を救出することは想定していないと言いました。
稲田大臣によれば、日本の兵隊に、国連の平和維持活動のキャンプを別の軍隊と共に守るもう一つの役割を与える計画も進行中です。
南スーダンには、平和維持任務で12,000人の国連の兵士がいます。
この記事はいくつかの事実誤認があります。
まず、稲田朋美防衛大臣を男性とみなし、「his government 」との記述があります。「永田町のおしゃれ番長」と称せられる大臣らしい話です。
駆けつけ警護は、現地にいる自衛隊部隊が国連・NGO職員をできる範囲で警護する任務です。
「国連平和維持活動のキャンプ」は「UN peacekeeper's camp」と書かれていて、平和維持軍の基地と誤解する者がいるかもしれません。その前に外国部隊の救出は想定しないとは書いてありますが、どう読まれるかが分かりません。新任務の付与で、それが可能になったと読まれるかもしれません。
7月の戦闘では、ホテルにいた職員が攻撃されています。警護する場所は国連施設と限らないのに、そうであるかのように書かれています。
駆けつけ警護の内容を、南スーダンの隣国スーダンの新聞がこう報じたのなら、南スーダンでも誤解されている恐れがあります。
なお、「戦禍の」と訳した部分は原文では「war-torn」で、戦争で荒廃したという意味です。海外のどの記事も南スーダンを戦争状態と表現しています。
「駆けつけ警護」が英語化して「Kaketsuke-Keigo」と表記される様子はなく、この記事でも「rescue」という言葉が使われています。
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