死亡とされたイスラム国指揮官が生存

2016.3.11


 alarabiya.netによれば、人権団体「The Syrian Observatory for Human Rights」は木曜日、先日、空爆で死亡したと報じられたイスラム国指揮官、アブ・オマル・アル・シシャニ(Abu Omar al-Shishani)は重傷を負ったものの、生きていると言いました。

 米当局者は火曜日、別名「チェチェン人のオマル」、米国防総省がイスラム国の戦争大臣とするオマルがシリアでアル・シャダーディ(al-Shadadi)の近くで攻撃対象となったと言いました。

 人権団体のラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdulrahman)は、彼は重傷を負ったが死なず、治療のためにラッカ(Raqqa)のイスラム国の基地へ運ばれたと言いました。

 人権団体は紛争のすべての側から情報を集めたと言います。ロイターは独自に報告を確認していません。

 1986年、当時ソ連の一部だったグルジア生まれで、赤髭のシシャニは、支持者たちからシシャニに強く依存しているというイスラム国指揮官、アブ・バクル・アル・バグダッディ(Abu Bakr al-Baghdadi)の軍事顧問としての評価を受けました。

 米当局者は攻撃は有人・無人航空機による波状攻撃で、アル・シャダーディの近くでシシャニを攻撃目標にして行われたと言いました。

 国防総省は、アラブ諸国とクルドの地上軍から一連の後退を被った後、シシャニがイスラム国兵士を鼓舞するために送られたと考えています。

 アル・シャダーディでイスラム国と戦っているシリアのクルドYPG民兵の当局者は火曜日、シシャニが死んだとの情報を受け取ったものの、詳細はなく、死を確認することはできないと言いました。


 空爆で死んだとされたイスラム国指揮官が生きていた事例は多いですね。今回もまた然りです。

 しかし、戦争大臣のシシャニが人事不省となったのは大きいのかもしれません。バグダッディも死んだか負傷したとされており、いま、誰が戦闘の指揮を執っているのか分からなくなりました。これでイラク軍がしっかりしてくれば、いうことないのですが。

 


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