ロシアがシリアから大半の攻撃機を引き揚げ

2016.3.20


 alarabiya.netによれば、ロシアはシリアから攻撃機の大半を撤退させたと、米軍は金曜日に言い、シリア政府を支援するために、いまは航空機の代わりに大砲を使ってすべての攻撃を行っています。

 「彼らはまだヘリコプターと若干の輸送機を持っています。しかし、我々が見たものは、ロシアの攻撃機の大半がシリアを去ったということです」と米中央軍報道官、パトリック・ライダー大佐(Colonel Patrick Ryder)は記者に言いました。

 ライダー大佐はアメリカはここ数日、パルミラ(Palmyra)周辺を含めてロシアが空爆を行うのをまったく見ず、その代わりに大砲を使っていたと言いました。。

 「先週、我々はロシアの航空機がシリアでいかなる攻撃を行うのも見ませんでした。そして、ロシアの見地からするとですが、イスラム国に対して行える攻撃は大砲を使って行われました」。


 ロシアがようやく大半の航空機を撤退させたようです。数日間かかるということでしたから、発表通りのことをしたことになります。

 民間人に大量の犠牲を強い、誤りを一つも認めず、対テロ作戦だといいながら、本音はシリア政府の支援のみ。

 その目的を達成したとはいうものの、アレッポも奪還していないし、成果といえるのかは疑問です。シリア軍はいくつかの領域を取り戻しただけで、 反政府派にもイスラム国にも勝利していません。アサドの出身地、ラタキアが守られたというだけの話です。それだけのために、ロシア軍は莫大な戦費を注ぎ込んだはずです。それが将来的に見返りとしてえ、ロシアに支払われるかは不確実です。少数ながら、作戦中では殉職者も出ました。

 単にシリア内戦にからみたいなら、もっとうまいやり方があったはずです。ロシアのすることは分からないことが時々あります。

 


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