医師団病院誤爆でガンシップは攻撃を躊躇
military.comが、米軍のAC-103Uがアフガニスタンのクンドーズ(Kunduz)で国境なき医師団の病院を誤爆した事件に関して新しい情報を報じました。
AC-103U「ガンシップ」の乗員は、それが彼らが攻撃することになっていた建物であることを疑い、繰り返し地上の特殊部隊チームに確認を求めて、攻撃目標を1時間以上旋回しました。
その違いは乗員は国境なき医師団の病院と分かった建物を見ることができたということであり、特殊部隊と一緒の統合航空管制官(JTAC)には見えなかったということです。
攻撃目標は彼らの視線の外にありました。
乗員の指揮官は最終的に妥協し、攻撃を命じました。
3,000ページの中央軍の調査によれば、30分9秒の間、AC-103Uは105mmと40mmの砲撃、ガトリング砲を病院とその敷地へ放ちました。
報告書は合計で211発の砲弾が発射されたとしましたが、砲弾の種類は編集されていました。
最終的な犠牲者の数は未だ議論がありますが、少なくとも42人が死亡し、128人が負傷しました。
報告書の冷静で略語だらけの報告書では、悲劇は指揮官数名の決定や行動の誤りによって起きたものの、米乗員や地上チームはどちらも彼らが交戦中ずっと病院を攻撃していることを知りませんでした。
しかし、乗員には疑問がありました。
JTACが攻撃を望んだ目標は病院から約400m離れていた建物でした。
彼はガンシップに座標を送りましたが、テレビセンサーを操作していた乗員は、それが開墾地にあると判断しました。
いくらかの通信のやり取りがあった後、乗員は座標の位置(開墾地)から南西300mの大きな施設を特定し、それが狙う攻撃目標であるとの確認を求めました。
15秒後、乗員は「大きな施設が攻撃すべき正しい施設だ」と言われました。
続く10分間、乗員は施設を観察する間、彼らの間で任務を検討しました。
彼らは9人が武器を持たずに歩き回るのを見ました。
彼らは再び確認を求めました。
彼らは「施設はTB(タリバン)の支配下にあり、歩いているのが見える者たちは敵だ」と言われました。
しかし、乗員は躊躇しました。
T型の建物と施設の壁にあるアーチの形状について議論した後、乗員は最後にもう一度確認を求めました。
「最後にもう一度確認してください。攻撃すべき建物かも確認してください。それがT型の建物なのかを確認してください」。
地上からの返事は以下のとおりでした。
「交戦を許可する」。
「国境なき医師団の病院への最終弾が着弾する前に、何人かの指揮階層は間違った建物が攻撃されたことに気がつきましたが、民間人の死と病院中央棟の破壊という結果に終わりました」と調査書は言いました。
記事は一部を紹介しました。
やっと攻撃時の実際の模様が分かりました。
結局のところ、勘違いが生んだ失態です。JTACとガンシップの乗員は互いに同じ建物について話をしていると信じていましたが、それが違っていたのです。
まず、ガンシップの機械が壊れていて、建物のない開墾地を攻撃すべき場所として示しました。この段階で何かがおかしいと考えるべきでした。近くにある建物かもと考えたのは合理的な考えではありません。似たような建物はいくつもあるものです。
ガンシップからは建物の形状が見えたかもしれませんが、JTACには見えません。JTACに建物の形状の確認を求めるのは誤りですし、JTACが回答したのも誤りです。T型の建物もあちこちにあります。
結局のところ、攻撃目標の確認方法についての米軍の教育が誤っていたのだと考えられます。必要なのは隊員の再教育ではなく、教範の見直しでしょう。ハードウェアでは、テレビモニタの他に、座標と地図を照合するコンピュータシステムも必要です。テレビモニタは故障して、別の場所を示すことがあることははっきりしています。要するに、JTACが見ている地図と、ガンシップが見ているモニタ映像が別なのですから、同じ物で確認すべきなのです。
もう一つ、国境なき医師団は、建物の屋根に病院という文字を掲げるべきだったともいえます。旗では見えない可能性があるので、捕虜収容所の屋根に描くような大きな文字を示すべきです。
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