シリアで追い詰められるイスラム国
alarabiya.netによれば、アメリカが支援するアラブ人・クルド人の連合は金曜日、過激派が支配する街を包囲した後にイスラム国のトルコへの主要補給路を遮断しました。
人権団体「the Syrian Observatory for Human Rights」は「金曜日の朝、シリア民主軍はマンビジ(Manbij)からトルコ国境へつながる最後の道路を遮断しました」と言いました。
イスラム国は国境地帯への未だに第2の道路と共にトルコ国境の地域を支配していますが、これらは行き来するにはより危険で困難だと、団体の理事、ラミ・アブドル・ラーマン(Rami Abdel Rahman)は言いました。
alarabiya.netによれば、フランスはシリア民主軍を支援するためにシリア北部に特殊部隊を派遣していると、国防省当局者は木曜日に言いました。
「マンビジでの攻勢は明白にフランスを含む特定数の国によって支援されています。それは通常の支援であり、助言です」と、当局者は派遣の詳細は避けて言いました。
フランスはこれまで、この地域に、イラクのクルディスタンに派遣された特殊部隊のメンバー約150人の存在を認めるだけでした。
フランスは特殊部隊に2,500人を持ち、その約400人は現在、17ヶ国に、主にサヘル(Sahel・サハラ砂漠南縁部に広がる半乾燥地域)に派遣されているとフランス軍は言いました。
フランスのジャン・イブ・レ・ドリアン国防大臣(Defence Minister Jean-Yves Le Drian)は、フランス軍がマンビジでの作戦を支援していると言いました。
「我々は武器供給、航空支援、助言を通じて支援しています」と彼は「the Public Senate」チャンネルに言いました。
alarabiya.netによれば、イスラム国の財源を締め付ける努力は、イスラム国が戦闘員に給料を払えなくして、グループ内で汚職を引き起こしていると米当局者は木曜日に言いました。
財務省のテロリスト財政担当次官補、ダニエル・グレーザー(Daniel Glaser)は議会に対して、イスラム国の現金貯蔵庫と石油の出荷に対する爆撃が、イスラム国を銀行システムから締め出し、イラク政府のイスラム国支配地域への現金の流れを遮断し、グループを財政的な苦境に立たせました。
「これらの努力の結果として、イスラム国は戦闘員への給料支払いに苦しみ、我々は、給料と福利厚生が削減されたり、遅れたりしたために、いくらかのイスラム国戦闘員が戦場を去るのを見ています」。
「我々はイスラム国が戦闘員に給料を払えず、どこか他の場所で収入をあげようとしているのを見るとき、我々が彼らの痛い場所を攻撃しているのを知ります。イスラム国は、どのテロ組織とも同じく、生き残るための金が必要です」。
記事は一部を紹介しました。
シリアにおけるイスラム国に関する情報をまとめました。イラクではファルージャ戦が進んでいますが、できるだけ早くにこちらもまとめたいと思います。
マンビジが包囲され、周辺の道路も封鎖されると、ラッカはほぼ周辺から遮断されたのと同じで、あとはじわじわと包囲が狭められていくことになります。気になる問題はシリア軍とその他の反政府派が互いに争って、攻撃の手が緩んでしまうことです。これは先日書いたように、イスラム国を殲滅する点では両者の利害は合致しているので、致命的な問題にはならない見込みです。
西欧諸国による支援活動も着実に進んでいます。財政も厳しくなっています。石油を売って現金を手に入れるビジネスモデルが破壊した時、次なる集金手段を見つけられるかが問題です。これはリビアへの転戦が同じ理由で失敗することも示唆します。
以前より指摘しているように、イスラム国がこれほど広い地域を占領できたこと自体が軍事的常識に反していました。イラク軍が弱すぎて、彼らの成長を助けてしまいました。
これを機会にプロパガンダも積極的に行うべきです。イスラム国は破綻したコンセプトに過ぎず、その占領地域では経済的発展はないことを、もっと宣伝しなければなりません。
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