ファルージャでスンニ派虐待が発生
military.comによれば、米陸軍のAH-64「アパッチ攻撃ヘリコプター」がモスル(Mosul)へのゆっくりとした前進を支援するためにイラクで活動を開始しましたが、進行中のファルージャの包囲には投入されていませんでした。ファルージャではスンニ派難民の虐待と殺害の報告が増していることが明らかになりました。
イラク政府報道官、サード・アル・ハディシ(Saad al-Hadithi)はファルージャ包囲でイラク軍に参加する、イランが支援するシーア派民兵、国民動員部隊(the Popular Mobilization Forces)がファルージャを脱出したスンニ派難民の大量殺人を行ったという調査を開始したと言いました。
「調査官は違反を徹底的に追求して、多数の逮捕が行われました。民間人を守るために厳しい命令が出されました」とハディシは言いました。
ファルージャがアルアンバル州(Anbar)知事、スハビ・アル・ラウィ(Suhaib al-Rawi)は日曜日に、ファルージャを脱出した643人の男が6月3日から5日の間に行方不明になり、生き残った拘束された者全員が様々な方法で厳しい集団的な拷問を受けました」と言いました。
彼は49人のスンニ派男性が人民動員部隊に処刑されたと告発しました。
国連とアムネスティ・インターナショナルは先週、ファルージャを脱出した後で女性と子供から分離され、イスラム国のメンバーやシンパだという疑いで尋問を受けた後、スンニ派の男性と少年が殴打され、処刑されたという信頼できる報告を受け取ったと言いました。
米国防総省報道官、ジェフ・デイビス海軍大佐(Navy Capt. Jeff Davis)は、「我々は国民動員部隊に対する申し立ての報告を重々承知しています」と言いましたが、アメリカは難民の流れの対処やイスラム国のメンバーが難民に隠れているかを探す活動には関与していません。
デイビス大佐はアメリカ人の教官はイラク軍に民間人の人道的扱いに関して武力紛争法を訓練・助言していますが、国民動員部隊には対処していません。
デイビス大佐は、アパッチが月曜日にモスルから約40マイルのチグリス川峡谷のアル・ケヤラ(al-Qayyarah)近くで、イスラム国の自動車爆弾を攻撃して破壊したと言いました。
イラクのハイダル・アル・アバディ首相(Iraqi Prime Minister Haider al-Abadi)は、モスル奪還の計画のためにヘリコプターを使うことを承認したものの、ファルージャで武装ヘリコプターを使う差し迫った計画はないとデイビス大佐は言いました。
記事は一部を紹介しました。
アパッチの話よりも、スンニ派虐待の方が問題です。シーア派民兵は後方には位置されていると聞きましたが、どうやら、そこで虐待が起きているようです。
これまでは戦闘部隊が虐待を行うので、今回は後方に下げたのです。しかし、戦線から後方に回された難民が、そこにいるシーア派民兵から虐待される形になりました。気を遣ったつもりが、何の効果も出ていなかったということになります。
宗派に対する攻撃は止めるという宗教者による活動も行われていますが、未だにこういう状況が放置されています。
日本政府もこういう問題を防ぐための活動をして欲しいのですが、外務省にはその意識は低いようです。これこそ国際社会で名誉ある地位を占めるための活動なのですが。
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