ケリー長官がシリアとロシアに警告
alarabiya.netによれば、米国務長官ジョン・ケリー(Secretary of State John Kerry)は水曜日、ロシアにシリア内戦に関してと、バシャル・アル・アサド大統領(President Bashar al-Assad)の命運について、アメリカの忍耐は尽きていると警告しました。
「ロシアは我々の忍耐が無限ではなく、実際、アサドに責任を取らせるかどうかに関係なく非常に限られていることを理解する必要があります」とケリーはノルウェー訪問中に言いました。
紛争解決と調停に関するオスロ・フォーラムで、ケリー長官は、休戦は後に続かないかも知れず、ロシアは特に休戦を尊重し、救援物資の配送を可能にするためにアサドにもっと圧力をかける必要があると言いました。
ケリー長官は過激派グループとテロリズムとの戦いの課題に言及する一方で、世界は西欧とイスラムの「文明の衝突」に直面しているとの主張を否定しました。
「違います。これは文明の衝突ではありません。これは文明そのものと野蛮との、文明と基本的に粗野な政治宣伝と忠誠と現代のファシズムの混合との戦いが一緒に、同時期に起きているのです」。
同じ日により早く、米最高位の外交官はイランのカウンターパートの訪問を受け、再び昨年の核協定の下で値する制裁の免除を受けていないというイランの不満を協議しました。
ケリー長官はイランがシリア政府が人道支援の配送を確保し、穏健な反政府グループと共に休戦を尊重することで影響力を発揮することの重要性も取り上げました。
彼は後で、休戦はすり切れて危機にあり、それは本物の休戦を実施するために重要だと言いました。
彼はシリアとロシア、イランの同盟に対するアメリカの忍耐が限界に達していることを示しました。
alarabiya.netによれば、ロシア政府は水曜日、トルコとの関係改善を望んでいるものの、トルコ政府が先に昨年ロシア軍機を撃墜したことを償うために手順を踏まなければならないと言いました。
「我々は我々の関係の正常化と良好で相互に有利な協力の期間への復帰を望みます」とロシア政府報道官、ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)は記者に言いました。
「しかし同時に、ウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)は、トルコ政府が必要な手順を踏む前には、いかなる関係正常化もないことを明らかにしました」と彼は言い、航空機を撃墜したことへのトルコの謝罪と補償金の支払いに関するロシアの意図に言及しました。
記事は一部を紹介しました。
先に、シリアのラッカ攻略について、米露がこっそりと協定を結んでいるのではないかとの見解が出ていましたが、これらの記事はそれを否定する内容です。
反政府派を支援する西欧・アラブ諸国と、アサド体制を支持するロシア、イランは対立しているとみるのが相当でしょう。
戦闘機搭乗員の件は二国間の関係改善を望むなら、ロシアが一方的に忘れるべき問題です。戦闘行動中の殉職は、どの軍隊にも起こり得ることです。ロシアは関係改善と言いながら、トルコよりもよい立場を得ようとしているに過ぎません。地勢的な環境から、ロシアは今後、また二国間にもめ事が起きた場合に備えておきたいのです。
不思議なことに、日本にはプーチンのファンがいて、彼こそ平和をもたらす者と称賛しています。しかし、ここ最近のロシアの動きは、完全に戦時態勢の外交・軍事政策そのものであり、核戦争に至らないよう自分の権益を拡大することに専念しているようにしか見えません。そのやり方は実に狡猾で、日本の外務省と安倍政権が思い描くような、利益誘導による甘い関係を一蹴するものです。
もし、もっと早くにシリア内戦に関与し、アルカイダが乗り出し、ロシアが乗り出す前に解決できていれば、こういう困難な状況は生まれませんでした。ラッカ攻略に関して、より大きな国際紛争に発展する余地は未だに消えていません。各国は複雑な利得配列を分析し、表面的に関係を維持する戦略をとるでしょうが、一つ間違えば世界戦争になり得る状況といえます。
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