キール派がマシャル派の将軍を懐柔
sudantribune.comによれば、南スーダン軍報道官のルル・ルアイ・コアング准将(Brigadier General Lul Ruai Koang)のボディガード少なくとも3人が彼らの同僚に殺されました。
コアング准将はボディガードが実際に殺されたことを認めたものの、彼らが同僚に狙われたことを否定しました。
コアング准将はボディガード3人が実際に殺されたことを認めましたが、同僚に狙われたことは否定しました。
ボディガード3人は月曜日に市内で、サルバ・キール大統領(President Salva Kiir)とレイク・マシャル第一副大統領(First Vice President Riek Machar)の間の闘いが止まった後で殺されました。
先にマシャルの反政府グループを離反して政府に加わったヌール族のコアング准将は、おそらくボディガードを殺した同僚を非難すれば、自分が狙われるために沈黙を保ち、月曜日の事件について語ることができませんでした。
彼が標的(ボディガードの殺害に終わった)だったかどうかは不明です。
事件は、キール大統領が新しく作ったバイ州(Bieh)の新知事に指名したピーター・ボル・コング大将と、セクター3の司令官、チャールズ・ラム大将(General Charles Lam)の家への日曜日の攻撃に続きました。
ヌール族社会出身にも関わらず2人の男は、2015年8月に終わった2年間の戦争の間、キール大統領に忠誠を誓いました。
情報筋はコング大将とラム大将の両者は日曜日の死をかろうじて逃れた後、ジュバ空港近くのトンピン(Tongping)の国連キャンプに逃れていました。
2人の将軍が狙われた理由は明らかではありません。
ディンカ族の知識人と政府高官で構成されるディンカ族の非公式顧問組織、ジエング長老評議会(the Jieng [Dinka] Council of Elders: JCE)はマシャル派の大臣2人、ドウイユ・マソク(Dhieu Mathok)とマビオア・ガラング(Mabior Garang)にキール大統領につくよう接近しているとの報告もあります。
日曜日それよりも早くに、もう一人のディンカ族の上級将官、ダウ・アトゥジョング(Dau Aturjong)がマシャル派から離反し、キール大統領の軍隊に参加したと宣言しました。
長老ジエング評議会が彼がマシャルから離れるよううまく説得したと主張されました。
マシャルに忠誠を誓う反対勢力筋は、先にマシャルを離反したヌエル族のピーター・ガテット・ヤク大将(Peter Gatdet Yak)がいま、最近の戦闘の後でマシャルに復帰したと宣言しました。
スーダン・トリビューン紙がボディガードの死について確認を求めた時、SPLA報道官、ルク・ルアイ・ゴアング准将(Brig General Lul Ruai Koang)は、それは真実だが、同僚に殺されたのではないと言いました。
彼は彼らはジュバ郊外のグデレ(Gudele)で、マシャル軍との戦いの中で戦死したと説明しました。
ピーター・ボル・コング大将に関しては、彼はUNMISSキャンプに逃げ込んだが、それは彼の家が激しい銃火にさらされ、彼に最も近いUNMISSキャンプ以外に逃げ道がなかったためだと付け加えました。
彼は誰が彼の家を攻撃したかは言いませんでした。
コング大将はその後月曜日にUNMISSを去り、ホテルへ移動しました。
彼は水曜日に南スーダン放送社(SSBC)に現れ、狙われたという報道に異議を唱えました。
彼は、ポール・マロン・アワン参謀総長(Paul Malong Awan)の助言もが、彼の住居は武装した者たちが建物の付近周辺を通る者を誰でも撃つ建物の間にあり、政府軍が彼らを同一視する場所にあったので、板挟みを避けるためにUNMISSへ行けということだったと言いました。
記事は一部を紹介しました。
この記事でキール大統領側のディンカ族とマシャル副大統領のヌエル族は相手につくと宣言すれば、部族が違っても仲間になり得ることが分かります。
そして、映画『ゴッドファーザー』並の裏切り劇が展開されていることも分かります。こうなると、味方でも信用できない世界となります。
コアング准将のボディガードが殺された件が少し引っかかります。彼らが戦闘で死んだという説明は信じがたいものがあります。戦死したことにするのは一番簡単ですから。優勢に見えるキール派にも何か内乱があるのかも知れません。
ピーター・ガテット・ヤク大将は以前に紹介した記事で、2年前の8月に国連の輸送ヘリコプターを撃墜した部隊の指揮官とされるピーター・ガテットと同一人物かも知れません(関連記事はこちら)。また、アメリカのジョン・ケリー国務長官が民間人に対する言語道断の暴力を行ったと非難したピーター・ガテットと同一人物の可能性もあります(関連記事はこちら)。
日本ではJICA職員が脱出したこともあり、すでに終わった事件となっています。報道はフランスのニースで起きたテロ事件へと変わりました。しかし、これだけのことが南スーダンで起きており、そこに自衛隊が派遣されているのです。
なかなか情勢は見えてきません。マシャル派が劣勢のようですが、彼らはジュバ郊外まで撤退しただけのようです。数ではかなりキール派が優勢に見えますが、なぜマシャル派を追撃しないのか。すでに追撃をしているが、まだ報道されていないのか。マシャル副大統領は一度、北部へ逃げるべきではないかなど、分からないことは色々あります。
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