トルコ大統領がシリア難民に国籍を提供へ

2016.7.4


 alarabiya.netによれば、トルコに住むシリア難民は最終的にトルコの国籍を与えられると、レジェプ・タイップ・エルドガン大統領(President Recep Tayyip Erdogan)が発表し、トルコ国内では議論を呼んでいます。

 「私はちょっとしたグッドニュースを発表したい」と、先週土曜日、シリア国境のキリス州(Kilis)でのラマダン明けの夕食で言ったとメディアが報じました。

 「我々は我々は彼らにチャンスを与えてシリアの友人たちを助けようとしています。彼らが望むなら、トルコ国籍を与えることで」。

 内務省が市民権の手続きがどうなるかを近いうちに発表するでしょう」とエルドガン大統領は言いました。

 彼はトルコが抱える270万人のシリア人全員に適用されるかどうかは明言せず、資格基準や手続きにどれくらいかかるかについて詳細は言いませんでした。

 「我々はあなたたちを兄弟姉妹と見なします。あなたたちは家や母国から離れているものの、母国の遠くにはいません」と、エルドガン大統領はキリス州でシリア難民グループに向けて言いました。

 「トルコがあなたたちの母国です」。

 トルコ政府は2011年以降に国境の向こうで破滅的な戦争を逃れたシリア人に難民の身分を与えることを拒否してきました。

 選ばれたグループだけが労働の許可と居住を認められました。

 トルコの開かれたシリア人難民政策は最初は多くのトルコ人の誇りの源泉でした。

 しかし、より多くの者たちが彼らを国家の資源を浪費する元で、不足している仕事のライバルとみなし、新参者を不快に思うようになりました。

 エルドガン大統領が話したキリス州では、難民はトルコ人を数で勝っています。

 トルコではシリア人にとって大半は生活が戦いです。彼らは主に家族に食糧と家を与えるには足りない僅かな仕事で生活を立てています。

 トルコはイスラム国から逃れたイラク人約300,000人も受け入れています。

 エルドガン大統領の発表はソーシャルメディア上で激論を起こさせ、多くのトルコ人ネットワーカーはどれがよいアイデアかを疑っています。

 「市民権を与えることは一人が望むことに委ねてはなりません。我々は国民投票を必要とします!」とマホメット・マホメット(Mahomet Mahomet)はツイッターに書きました。

 一部のユーザーが反応を差別主義者と呼んだものの、ハッシュタグ「#ulkemdeSuriyeliistemiyorum(祖国にシリア人は要らない)」はツイッターのトレンドになりました。

 「反応は差別主義そのものです。何よりも先に我々には抑制した反応が必要です」とオマル・スロカス(Omer Sloukas)はツィートしました。

 一部の批評家は、この動きは大統領の権限を増強する計画を支持するかも知れない、感謝しているシリア人有権者を軍に登録するためのエルドガンによる試みかも知れないと指摘しました。

 トルコの有力者は、2年前に直接選挙で選ばれた最初の大統領となった首相として、2002年に権力を握った時から権威主義を増やしたと訴えられています。

 彼はトルコに大統領システムを敷く憲法改正を模索しています。この提案は議会の反対から頑強な批判を引き起こしました。

 目的を達するに、彼はこの問題で国民投票を発議すするために5分の3の賛成を、直接の承認のために3分の2の賛成を必要とします。


 シリア難民がトルコ国籍を得られるのは、難民対策としては素晴らしいことです。

 しかし、エルドガン大統領はあまりよい印象がない人でもあり、シリア難民を新しい票田として見ていること。シリア国内で反対意見が強いことは問題を生むかもしれません。

 トルコ人がシリア人排斥へ向けて動き出すのか、問題を抱えながらも受け入れていくのかは、何とも分かりません。それは現地の人たちの考え方次第です。

 今回のように大量の難民が出た場合、隣国がどうやって受け入れていくかは、経済的、政治的な手法が確立されるべきなのでしょう。単に為政者の都合だけで政策が決まるのは変な気がします。移民を利用した政治的活動というのは、どう考えても印象がよくありません。単に食糧支援だけ続ければ問題が解決する訳でもありません。この分野は専門的に研究されたことがないのでは。

 手法が確立されれば、対応はもっと早くなります。

 この点、日本は完全にガラパゴスです。戦争移民なんて、まとめて受け入れた経験がなく、在日の中国人、韓国人だけで大騒ぎする人がいるくらいですから。政治家も、彼らが票田になるなんて、頭にもなさそう。

 


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