トルコがロシアに国内基地の使用を提案
alarabiya.netによれば、トルコはシリアでイスラム国と戦うためにロシア政府に協力を提案し、インシルリク空軍基地(Incirlik Air Base)をロシアに使用させることを提示しています。
ロシア政府はトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領(Turkish President Tayyip Erdogan)が先週、シリア国境で航空機を撃墜し、パイロットを死亡させたことについて遺憾の意を表明した後、関係の改善を約束しました。ロシア政府は実質的にすべての経済的関係を断ち、トルコのリゾートを訪問する旅行を禁止していました。
「我々はダーイシュと戦う者すべてと協力します。我々は長いことこれを行ってきました。そして、我々はインシルリク空軍基地をダーイシュとの活発な戦いに参加しようとする者たちに使用させました」とメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣(Foreign Minister Mevlut Cavusoglu)は日曜日に国営テレビ局「TRT Haber」のインタビューで言いました。
「なぜ同じ条件でロシアと同じように協力しなかったのでしょう?。ダーイシュは我々共通の敵で、我々はこの敵と戦う必要があります」。
ロシア政府はこの提案を、トルコがインシルリク空軍基地を使用させるという、この問題についてトルコ政府といかなる接触も取っていないとしながらも、「真剣な声明」として説明しました。
「これは本当に真剣な声明で、まだ軍事と政治の視点から分析されていません」とロシア政府の報道官、ドミトリー・ペシュコフ(Dmitry Peskov)は記者に言いました。
トルコとロシアは共にイスラム国の脅威を認めているものの、彼らはシリア内戦では対立する側におり、ロシアがインシルリクを使用する実行の可能性は疑問があります。
トルコはロシアとイランが支援するシリアのバシャル・アル・アサド大統領(President Bashar al-Assad)の最も確固とした反対派でした。
NATO軍のパートナーは、シリア国境のアダナ(Adana)から北へ8kmにある基地をロシアが使用することを警戒するかも知れません。
インシルリクはイスラム国に対する米主導の航空作戦で、アメリカ、ドイツ、イギリス、サウジアラビア、カタールの航空機を受け入れています。
これはビックリな提案です。
ロシアはイスラム国を攻撃すると言いながら、シリア反政府派を攻撃しています。トルコ国内の基地を使わせたら、トルコ政府が支援する反政府派をロシア軍機が攻撃する可能性もあります。
もっとも、そうなればトルコはそれについてロシアを非難することになりますから、流石にロシアも明白にアルカイダやイスラム国と分かる攻撃目標を空爆する時だけに使うかも知れません。それを見越した上での提案ということでしょう。
しかし、質実剛健を好むロシア軍が外交用の軍事作戦なんかやる気になるのでしょうか。
トルコもロシアの本気度を探るために提案したように思えます。
ロシアが何と答えるのか。とても気になりますね。
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