稲田防衛省がジンマシンで南ス視察を中止

2016.9.21


 ANNによれば、稲田防衛大臣が南スーダン訪問を急きょ、取りやめました。

 アメリカを訪問中の稲田大臣は、17日に南スーダンを訪れる予定でした。自衛隊の活動に「駆けつけ警護」などの新たな任務が加わる予定で、現地を視察するのが目的でした。ところが、稲田大臣はじんましんを発症し、感染症などに掛かるのを防ぐため、南スーダン訪問を取りやめました。アメリカのカーター国防長官との会談は予定通り行うということです。


 この視察中止でささやかれたのが、最近、派遣部隊駐屯地の近くで武装勢力と政府軍の戦闘があり、大臣の安全を考慮して視察を中止したという噂です。防衛省はこの攻撃の真偽を認めていない上、メディア各社も確認がとれていないようです。

 sudantribune.comに、この攻撃を裏づける記事がないかを探しましたが、そういう記事は見つかりませんでした。

 9月9日金曜日、国連の民間人保護施設の北西に位置する検問所付近で戦闘が起きています。UNMISSが即応部隊を展開し、犯人たちが施設に入るのを防いだとの記事があります。期日が少し早いのと、民間人保護施設は派遣部隊がいる空港付近ではないので、多分無関係です。(記事はこちら

 18日朝、西エクアトリア州の州都、ヤンビオ(Yambio)の病院で襲撃がありました。時期が遅すぎる上、ジュバから約350km離れているので、これも無関係。(記事はこちら

 まさか、9日の事件を重く見て、視察を取り止めたのではないと思いますが、そうだとしたら最悪ですね。

 なぜなら、稲田防衛省は宗教団体「成長の家」の創始者、谷口雅春の信奉者であり、その谷口は1941年発行の『谷口雅春選集』(潮文閣 p302〜303)次のようなことを述べているからです。

 私は『大自然が催し、大自然がはかろうて自分をその境遇にまで追い寄せた現在の生活』を百パーセント完全に生きることが、生長の家の生き方であるといった。この意味において『戦争』というものが吾々に課せられた場合には(現に課せられているのであるが)それを完全に戦い抜くことが生長の家の生き方でなければならないのである。今与えられた環境から飛出すところの出家道は、否応の選択が働くのであるから、戦争というものは魂の修養にならないというような価値判断がはたらいて、戦争忌避や、敗戦主義に捉えられるおそれがあるが、生長の家では出征する人にとっては戦場が直に魂の修養の道場となり、戦争が直に吾々の魂を練るところの公案となるのである。多くの人たちは戦争の悲惨な方面ばかり見ていて、その道徳的、宗教的意義を理解しない。そして動もすれば戦争を忌避するのであるが、戦争は実に真剣な、否応なしに左右をいわずに、ただひたすらに至上命令に従うところの激しき宗教的行事なのである。しかも同時に、肉体の『無』を理屈でなしに実証するところの行事である。かの天華の修行に天華の教祖渡辺薫美が修行者たる一婦人に課したところの『千仭の谷へ、今跳べ!』の必至命令の如く、否やの選択を許さぬ絶対命令と同じことである。『爆弾を抱いて、そのまま敵のトーチカに跳び込め!』これに対して、軍人はただ『ハイ』と答えて跳び込むのである。宗教の修行においては、たとひ教祖の命令通り跳び込まなくとも、『修行が足りない、まだ心境がそこまで達していない』位で許されるだけに、それは修行の『型』をやっているだけである。また、その命令者が教祖という個人である。しかし戦争においては否応はない、言葉通り肉体の生命が放棄せられる。そして軍隊の命令者は天皇であって、肉体の放棄と共に天皇の大御命令に帰一するのである。肉体の無と、大生命への帰一とが、同時に完全融合して行われるところの最高の宗教的行事が戦争なのである。戦争が地上に時として出て来るのは地上に生れた霊魂進化の一過程として、それが戦地に赴くべき勇士たちにとっては耐え得られるところの最高の宗教的行事であるからだと観じられる。

 その気になれば、死を超越して戦えるというのが谷口の教えなのですから、多少の小競り合いなどモノの数ではないはず。今こそ、教えを実践すべき時だったはずです。最高の宗教行事を体験できたのに、その機会を自ら逃してしまったのです。

 ジンマシンなんて、全身に出た場合ならともかくも、抗ヒスタミン剤などで何とか抑えられるでしょう。出張に行けない「特殊なジンマシン」だったというのでしょうか。ジョージ・W・H・ブッシュ大統領は来日中に風邪で熱が出たのに、首相が招待した晩餐会に無理して出席し、途中で倒れたほどの仕事熱心でした。企業の社員がジンマシンで出張に行けなかったら、本人が自分に失望するような状況です。私が知る限り、ジンマシンで出張を中止した政治家の実例はありません。

 


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