CIA長官が退任前にトランプに警告
BBCによれば、職を辞するCIA長官、ジョン・ブレナン(John Brennan)は、次期大統領ドナルド・トランプ(Donald Trump)は、就任後、即興の意見表明を避けるよう警告しました。
彼は奔放さは国家の安全のためにならないといいました。
トランプは定期的にツィッターで国家の重要問題に幅広い意見表明をすることで知られます。
ブレナンはトランプがロシアの能力や意図を完全には評価していないといいました。
「私はトランプ氏が過去何年にもわたってロシアが行った様々な行動を許す必要があるのが、彼が非常に、慎重に引き下がることにとても慎重な道であると思います」と彼はいいました。
「Fox News Sunday」でのブレナンの意見は、ウラジミール・プーチン大統領(President Vladimir Putin)が選挙に影響しようとしたらしいというアメリカの諜報報告書が公表された1週間後になされました。
トランプは、モスクワがヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)の選挙運動をハッキングしたという諜報界の結論を数ヶ月間軽視していたと考えられます。
彼は水曜日の記者会見でそれらを認めただけでした。
一方、クレムリンとトランプのチームは日曜日、二者がアイスランドの首都レイキャビク(Reykjavik)でトランプとプーチンのサミットを計画していたというサンデータイムズ紙の報道を否定しました。
レイキャビクは冷戦の終わりに近い1986年に、米ソ指導者、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)とミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)サミットのための会場でした。
ブレナンは「話すこととツィートすること」は、次の金曜日に就任するトランプの選択肢ではないといいました。
「奔放さは国家の安全の利益を守るものではありませんから、彼が話したり、反応する時、彼がアメリカに対する言外の意味や影響が深刻になり得ることを理解することを確実にしなければなりません」と彼はいいました。「それはまさにトランプ氏に関することを越えます。それはアメリカに関することです」。
CIA長官は、トランプが情報機関がロシアの治安当局が彼に対し対面を傷つける材料を持っていることを示唆する未証明の調査記録、彼を脅迫に対して脆弱にしかねないもの、をリークしたと訴えたことでも非難しました。
「私が法外であると認めるのは、諜報界をナチスドイツと同一視していることです」と彼はいい、先の水曜日にトランプによるツィートに言及しました。
「諜報界がすでに公的に利用できた情報をリークしたとトランプ氏が名指しする根拠がありません。
次期大統領は主張は「嘘のニュース」で「偽物」であるといいました。
ロシアも調査記録の存在を否定し、選挙に影響を及ぼすために選挙運動をハッキングしたとの申し立ては魔女狩りを連想させるといいました。
トランプに関する調査記録とは、トランプがモスクワにあるザ・リッツ・カールトンのプレジデンシャル・スイートで、大勢の売春婦に目の前で“ゴールデン・シャワー”のパフォーマンスをさせ、ベッドを汚したとされるものです。早い話、大枚をはたいて放尿ショーをやらかしたという話で、その様子を隠し撮りした映像があるといわれます。
この映像が公表されれば、流石にトランプも大統領を辞めなければならないでしょう。そんなネタをロシアに握られているのなら、トランプはプーチンに対して強く出ることはできないということになります。
スパイ映画ですら、海外での行動に気をつけろと教えています。『007/ダイ・アナザー・デイ』で、ジェームズ・ボンドも隠し撮りによるスキャンダル作戦に陥りそうになります。彼は罠をすぐに見破り、鏡を割って、隠されていたカメラを見つけます。トランプにそんなセンスはなく、手もなくあられもない姿を撮影されてしまったようです。
公表された報告書は機密書類から公表できないものを取り除いたもので、ブレナンは元の機密書類を読んでいるはずです。
こんな弱みを握っている相手を大統領にさせれば、少なくとも4年間はやりやすいと、プーチンが考えるのは当たり前です。彼は元々、情報機関の人間なのですから。ヒラリーの選挙運動をハッキングすることで、トランプが有利になるよう工作する価値は当然ある訳です。
アメリカが弱くなる4年間が始まります。
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