北朝鮮問題は外交問題のまま
military.comによれば、武力による威嚇、ミサイル試験、両側による演説にも関わらず、アメリカと北朝鮮の間の関係は完全に外交の範疇のままだと、ジム・マティス国防長官(Defense Secretary Jim Mattis)は月曜日に言いました。
北朝鮮は、今年、ミサイル試験計画で、7月に最初の大陸間弾道ミサイル試験を行い、ますます好戦的になりました。
複数の軍指導者は、アメリカはならず者国家が核攻撃を行う能力をもっていると仮定して行動しなければならないと助言しました。
次に、アメリカは増加した武力の誇示と軍事行動をほのめかすレトリックで応じました。
「大統領とその政権は北朝鮮と25年間話して来て、なされた合意と支払われた大金は機能しませんでした。合意はインクが乾く前に破られ、アメリカの交渉人をバカにしました」と、トランプ大統領はツィートしました。
「悪いが、機能するのは一つのことだけです!」。
トランプは「一つのこと」が何かをさらに詳しく言いませんでした。
しかし、この状況に対抗して、マティス長官は、陸軍の現在唯一の仕事は脅威に対抗して準備をすることだと主張しました。
「現在、それは、北朝鮮をこの道から離れさせるための外交的に導かれ、経済的な制裁で強化された努力です」とマティスは言いました。
「そして、何が未来を支えるのかは、あなたや私さえも言えません。だから、米陸軍ができる一つのことは、我々の大統領が必要なら採用する軍事的オプションを持つことを確実にするために我々が準備することです」。
マティスは国連の安全保障理事会が北朝鮮により強力な制裁を課す二度の満場一致を見たと続けました。
「国際社会は口を開きました」と彼は言いました。
「しかし、それは米陸軍が準備ができていることを意味します。準備ができているなら、それはまさにこの瞬間、あなたの任務です。そして、私は陸軍が常にこの任務を果たすと分かっています」。
大統領と国防長官で、これだけの温度差があると、日本人としては不安になりますね。
トランプはいつも口でいうだけですから、マティス長官の発言が実際の政権内の意見とみるべきでしょう。
ビジネスマンとしても、トランプは部下にあれこれと指示して帰ってしまい、陣頭指揮なんかとりませんでした。言うだけ言って、あとは知らん顔です。
そんな調子で武力敵選択肢があり得る外交問題を扱っているのだから、こちらはヒヤヒヤします。
北朝鮮がミサイル攻撃を行うのなら、それはキューバ危機が起きたのと同じ距離で行われます。キューバに置かれたミサイルが発射されれば、アメリカは防ぎようがないとして、当時の政権は戦争の準備もしました。
日本は同じ距離でミサイルによる戦いが想定し得る状況で、呑気にも衆議院を解散して選挙を行っています。解散の理由は、今後、さらに北朝鮮問題が悪化するから、先に選挙をやるのだそうです。
弾道ミサイルの被害を防ぐための民間防衛を強化することの方が先だと思います。政治的な都合が優先されることは許せません。
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