イラク軍がモスル西部の30%を奪還

2017.3.13


 alarabiya.netによれば、イラク軍はモスル西部(Mosul)をイスラム国から約30%奪還したと、精鋭の対テロリズム・サービス(CTS)の指揮官は日曜日に言いました。

 連邦警察と即応部隊は旧市街地のバブ・アル・トブ地区(Bab al-Tob)に入り、装甲車が通ることができない狭い裏通りのために、そこで戦闘は最も厳しいと予測されるといいました。

 民兵たちはアメリカが主導する同盟国に支援されるイラク軍により数で圧倒され、打ち負かされ、イラクで最後の主要な拠点を自動車爆弾、狙撃兵、迫撃砲で守っています。

 約600,000人の民間人は民兵と共に、イラク軍が効果的にシリアとイラクの残るイスラム国支配地域の中に封鎖した市内に閉じ込められています。

 CTSの兵士は日曜日にアル・ジャディダ地区(al-Jadida)とアル・アグハワット地区(al-Aghawat)へ突撃したと、マーン・アル・サーディ少将(Major General Maan al-Saadi)はモスルで記者に述べ、民兵は初期は激しく抵抗したものの、弱さの徴候を示しているといいます。

 「敵はその戦闘力を失い、その意思は弱まりました。指揮統制を失いはじめています」と彼はいい、西部の17〜40の地区が奪還されたと付け加えました。

 サーディ少将は、1月に始まってから100日間の戦闘で掃討された東半分よりも西半分を奪還するのに時間はかからないと予測するといいました。

 イラク軍がモルスを二分するチグリス川(Tigris River)の西野地区を奪還する作戦をはじめてから3週間目です。

 国際移住機構によると、過去2週間だけで、戦闘により約65,000人以上が追い出され、モスルを奪還する作戦が始まってからの総数を200,000人以上にしました。

 イスラム国が数日前に追い出されたマンスール地区(Mansour)では、モスル東部から来たボランティアが持ってきた支援物資を集める一方で、ヘリコプターが頭上を旋回し、重機関銃とミサイルが市内の攻撃目標へ撃たれました。


 記事の最後は省略しました。

 長くかかると予測されたモスル西部の占領ですが、当サイトで予想したとおりに早く進んでいます。

 地理的な要因は戦闘に影響しますが、それ以上に心理的な要因も戦闘に影響します。イラク軍がモスル東部に入った時点で、イスラム国はここで食い止めようとして、その為に損失を出したのです。後のことを考えて兵を温存しようとはしません。

 そこへ指導者であるバグダッディがモスルを放棄する宣言をして、指揮官たちもモスルを離れたので、いまは残兵たちが抵抗しているだけです。なので戦闘力はどんどん落ちます。

 後半はさらに進展が加速する可能性が十分にあります。

 

 

 


Copyright 2006 Akishige Tanaka all rights reserved.