モスル西部の空爆で民間人数百人が死亡

2017.3.25


 alarabiya.netによれば、イラクのモスル市当局(Mosul)は木曜日の同盟軍の攻撃が数百人の民間人を殺したことに引き続いて、調査を開始するよう要請しました。

 モスル地区評議会は市西部での空爆の即時中止と避難地区を宣言することを要請し、「2日目のいま、我々は民間人を救うのを助けるために民間防衛を訴えています」と付け加えました。

 約230人の民間人、大半が女性と子供が夜間にニュー・アル・モルス地区(new al Mosul)の隣接する3件を狙った攻撃で殺されました。

 一方、合同部隊が人口密集地域で民間人を守るための新戦術を採用した新しい攻勢を準備する中、市の一部へ対する軍の攻勢は保留にされています。

 他方、人権団体「Iraqi Observatory for Human Rights」は過去数日間の同盟軍の空爆で殺された民間人の数を500人としました。


 やはり、空爆による被害が出ています。こういう攻勢では、コラテラル・ダメージを完全に防ぐことは困難です。

 このことは日本の防衛においても同じです。自衛隊が防衛のために行ったことで、日本人が死傷する可能性は常にあります。

 ところが、そういう認識がいまの日本人、特に熱狂的な自民党支持者には希薄に見えます。「自衛隊はそんなことはしない」「自衛隊はちゃんと訓練されている」「それは敵が流布するデマに過ぎない」などと考えている人が多いのではと、私は危惧しています。インターネットで自民党支持者の発言を見ると、国が自分を守ってくれるものだと考えている人ばかりに見えます。

 武装組織は意図しなくても、誤って民間人を殺すものです。米軍の過去の戦闘記録を見ても、誤認による民間人殺害はかなりの数にのぼります。意図して民間人を殺すと軍法に触れますが、それ以上に圧倒的に多いのは誤認による殺害です。

 歩兵は武装勢力と民間人を区別するのが難しく、誤って民間人を銃撃します。航空機は提供された情報が誤っていて、民間人がいる建物を空爆します。こういう誤射、誤爆が起きない戦闘はほとんどありません。

 つまり、味方の攻撃も十分に危険なのです。それが日本人には理解されていないように見えます。

 米軍で起きることは、自衛隊でも起きます。

 核戦争で国民を守るのは自衛隊だけではありません。民間用の核シェルターは、個人が建設したものを除くと日本にはありませんが、地下に設置された核シェルターは遙かに多い国民を守るでしょう。そこに医療専門家がいれば、なおさら生存確率は高まります。

 何が自分に味方して、敵になるのか。それをよく考えなければなりません。

 

 

 


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