中央軍指揮官が民間人保護の限界を吐露
alarabiya.netによれば、米軍高官は水曜日、米軍が民間人多数を殺したと考えられる爆発の公式な調査を始めたにも関わらず、モスルで民間人の犠牲を避けるために並外れて高い基準を保つのは困難だといいました。
米軍はアメリカが主導する同盟国が3月17日の爆発でおそらくは役割を演じたという可能性を認めたものの、イスラム国にも責任があり得るともいいました。
地元当局者と目撃者は、巨大な爆発が建物を崩落させ、中に家族を埋めた時、240人の人々がアル・ジャディダ地区(al-Jadida)で殺されたといいました。
民間人の犠牲を避けるために米軍が使う基準について議会公聴会で尋ねられ、ジョセフ・ボルテ大将(General Joseph Votel)は、これらの基準をモスル西部の旧市街地の狭く混雑した通りで適用するのは困難だといいました。
「私は我々がこれらの市街地の環境に入ると、我々が試みても、我々が行っていることのために並外れて高い基準を適用するのはずっと困難になっています」とボテル大将は下院軍事委員会の公聴会で言いました。
米中央軍指揮官のボテルは、交戦規定は変わらないが、戦闘により近い指揮官には潜在的な遅延を減らすために、さらに権限が与えられていると言いました。
米当局者は民間人の犠牲増加は、武装勢力との戦いが最も重要な段階に入ったために予想されたものと言いました。
イラクの特殊部隊と警察は水曜日、モスル西部へのアル・ヌーリ・モスク(al-Nuri mosque)ににじり寄る接近戦でイスラム国戦闘員と戦い、イラクで二番目の都市のランドマーク周辺の支配を強化しました。
ボテル大将による基準に関するコメントは懸念を起こしそうです。
人権団体はすでに、ここ数週間で民間人の犠牲についての訴えが増えたことで米軍を批判します。
アムネスティ・インターナショナルは、モスルで民間人の大きな損害は、アメリカが主導する軍隊が民間人の死を防ぐために十分な予防措置をとるのを怠ったことを示すと言いました。
ボテル大将はイスラム国民兵がアメリカが民間人の犠牲に敏感なことに気がつき、モスルで人間の盾として、彼らを利用していると言いました。
3月17日に熾きたことは、依然不明です。
イラク群司令部は、調査の一つの方向は建物を破壊した最終的に引き起こした爆発をイスラム国が仕掛けたかどうかだと言いました。
アメリカの事件調査は評価から正式な調査へ移ったとボテル大将は言いました。
「何が起きたかを立証し、事実が何かを立証し、責任を特定し、それからそこから学ぶ教訓をしっかりと特定するためのより正式な手法となります」と彼は公聴会で言いました。
ボルテ大将の口振りは、米軍の空爆が爆発と関係があると認めたように思えます。断定していないものの、空爆によりイスラム国が仕掛けた爆弾が爆発したという初期の見解が、これまでの調査で可能性が高まっていると思っているのかも知れません。
爆発を米軍が引き起こしたとしても、軍人の責任までは問わないでしょう。どこに爆発物があるかが分からない以上、空爆を全面的に止めれば、イラク軍の損害が増すだけです。
こういう風に、武力による問題解決は無辜の人々も巻き込む可能性があることを理解しなければなりません。日本政府はとかく、自衛隊が国民を守ると宣伝しますが、自衛隊の攻撃によって民間人に被害が出る場合があることも理解しておく必要があります。また、自衛隊に近寄れば助かると誤解した人たちが誤射を受けたり、自衛隊の行動を妨害する可能性もあります。
自衛隊自身にとっても、このように外部からの批判を受ける可能性は常に考えなければなりません。そういう場合の説明する材料を揃える習慣も必要です。戦闘日報を破棄してしまって、詳細は不明ですと答えたら、国際的な非難を浴びるかも知れません。
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