イラク軍がアンバル州でイスラム国掃討を開始

2017.5.24


 alarabiya.netによれば、月曜日、イラク合同軍は西部のアンバル州(Anbar)で、イスラム国の孤立地帯を捜索する軍事作戦を開始したと発表しました。そこはモスル(Mosul)を解放する任務を完了したと宣言したものの、治安への脅威をもたらしています。

 イラク戦争メディア部(The Iraqi War Media Cell)は声明で、捜索される地域は、首都バグダッドの西部ベルト地帯に近いアンバル州東部のアル・タバイ(Al-Taba'i)、バニ・ゼイド(Bani Zayed)、アル・カスラト(al-Kasrat)を含むといいました。

 バグダッド、シリアの首都アンマン、ヨルダンの首都ダマスカスをつなぐ国際的なハイウェイの南、サミール地区(Thameel)、ワディ・アル・カシフ地区(Wadi al-Qathif)も捜索されます。

 その他の地域アル・ハディーサ地区(al-Haditha)の近くのアル・カデシヤ湖(Al-Qadisiya Lake)も捜索されます。

 戦争メディア部は、軍事作戦の結果は追って伝えられると言いました。

 ハイダル・アル・アバディ首相(Prime Minister Haider Al-Abadi)はイラク合同軍に砂漠地帯でイスラム国の孤立地帯を追いかけるよう命じました。砂漠地帯は民兵グループによりイラク軍を狙うのと、アンバル州で国際的なハイウェイでの彼らの存在に利用されています。

 アバディ首相は、バグダッドと南部のバスラ州(Basra)を狙った2件の事件で50人以上を殺した最近の自爆事件のあとで命令を出しました。

 月曜日にイスラム国は将校を含めて少なくとも兵士4人を殺し、別の4人を負傷させたバグダッド北部のディヤラ(Diyala)の軍訓練センターへの攻撃で犯行声明を出しました。

 イラク人将校によれば、攻撃者6人が基地を攻撃しました。

 イスラム国の声明では攻撃者の人数は4人で、数十人が死傷したとしました。

 イラク人将校は攻撃者5人がセンターの中に入ると自爆ベストを起爆し、午後までに状況は管理下に置かれたものの、イラク軍の車両5台が爆発で燃やされたと言いました。

 将校は規則に従い匿名を条件に話しました。


 モスル奪還作戦はほぼ完了したので、モスルから逃げたイスラム国民兵が隠れている砂漠地帯の捜索を開始したようです。

 記事に載った地名はすべて場所を確認できませんが、バグダッドからシリアに至るユーフラテス川沿いとヨルダンのアンマンへ向かう幹線道路の周辺と考えられます。

 小さな町や洞窟などにアジトがある可能性があるので、そこを捜索して破壊することが目標でしょう。小さな町だと、そこの自警団ではイスラム国に対処できないかもしれませんので、イラク軍が行って排除する必要があります。

 しかし、広大な砂漠が相手ですので、時間はかかります。気長に結果を待つことになります。

 

 


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